ポバール興業、名証2部に初値1045円で新規上場

 ポバール興業 <4247> は2014年6月25日、名証2部に新規上場した。公募売り出し価格980円に対し、初値は1045円だった。同社は、合成樹脂のポバール(ポリビニルアルコール:PVA)の加工技術をベースに、工業用ベルトをはじめ、研磨用部材・パッド、不織布・発砲ウレタンなどを加工製造している。2014年3月期の売上高は23億18百万円(前年度比1.8%増)、経常利益2億82百万円(同3.0%増)。同社代表取締役社長の神田隆生氏は、「ポバール興業の『興業』は、サービスも含む製造業として“2.5次産業”という思いがある。少量・多品種・短納期・特殊用途という分野に焦点をあて、常に世の中を変えるようなものづくりをして成長したい」と語っている。  売上高の53.2%を占めるベルト関連は国内では成熟産業だが、現在のシェア10%を拡大できる余地はあるとしている。今回の上場による知名度向上をテコに、新規取引先の拡充に取り組むという。また、海外ではタイ工場での生産に注力し、世界市場への輸出基地として育成する。  また、売上高比33.1%を占める研磨事業は、一時期はブラウン管ガラス用研磨パッドで世界シェアの3分の1を占めるほどだった。現在は、液晶テレビの製造工程で研磨用部材が用いられて一定のシェアを確保。また、次世代半導体といわれるGaN(ガリウムナイトライド)やSiC(シリコンカーバイド)を使った基板用の研磨パッド、また、スマートフォン画面などに採用が進むサファイアガラスの研磨パッドなど、特殊用途向けに成長を図っている。(編集担当:徳永浩)
ポバール興業は2014年6月25日、名証2部に新規上場した。公募売り出し価格980円に対し、初値は1045円だった。
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2014-06-25 09:30