「EB-5」が移民希望の中国人に人気・・・富豪と莫大な富が中国から流出=中国メディア

 2013年に海外へ移民した中国人の数が930万人に達したという報道が大きな注目を集めると同時に、ネット上では「中国の莫大な富も国外へ移転している」と懸念が高まっている。中国メディアの経済網は23日、中国から国外へ移された資産総額は中国の国内総生産(GDP)の3%に達すると報じた。  記事によれば、中国共産党機関紙・人民日報は19日、中国社会科学院の関係者に対する取材結果として、「過去3年間において、海外へ移民する中国人の数は平均で19万人/年にのぼるが、人口に対する割合としては世界的にも低水準にある」と伝えた。一方、投資移民によって莫大な富が中国から流出しているという点については回答しなかったという。  記事はさらに胡潤研究院が発表した中国人の移民動向に関する白書を引用し、“移民”に成功した富豪が要したコストは平均500万元(約8160万円)に達し、富豪らの平均資産が4200万元(約6億8610万円)だったことを伝えた。  同白書では投資移民の数については触れられていなかったとする一方、記事は「2012年12月から13年10月までにカナダに投資移民として申請した中国人の数は1万5800人にのぼる」、「13年第1四半期に米国が受け入れた移民は1943世帯の家庭に達し、うち82%が中国人」と伝えた。  現在、移民を望む中国人の間で人気が高い移民プログラムは、50万ドルを投資することでグリーンカード(永住権)を取得できる米国の「EB-5(通称:アメリカ投資永住権プログラム)」で、「申請条件が厳しくないため、中国人にとってもっとも人気の高い投資移民プログラムの1つだ」と紹介した。記事は、米国のほか、カナダやオーストラリア、ニュージランドも中国人の人気移民先だと紹介する一方、「多くの中国人が移民と同時に国外へ資産を移している」と指摘した。  さらにボストン・コンサルティング・グループの調査結果を引用し、「投資可能な個人資産として600万元(約9800万円)以上を保有する中国人富豪らが2011年に中国国内で保有していた資産総額は33兆元(約540兆円)に達していた」、「うち2兆8000億元(約45兆7000億円)がすでに中国国外へ流出した」とし、11年の中国のGDPのうち3%にあたる大量の富が国外に流出したことを意味すると論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
2013年に海外へ移民した中国人の数が930万人に達したという報道が大きな注目を集めると同時に、ネット上では「中国の莫大な富も国外へ移転している」と懸念が高まっている。中国メディアの経済網は23日、中国から国外へ移された資産総額は中国の国内総生産(GDP)の3%に達すると報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-06-25 14:15