パシフィックネットは5月安値圏からの急伸で強基調に転換
中古パソコンなどのリユース事業を展開するパシフィックネット <3021> (東マ)の株価は、5月下旬の安値圏450円近辺から切り返しの展開となって6月12日の725円まで急伸した。その後一旦は利益確定売りが優勢になったが、足元は560円~580円近辺で推移して下げ渋る動きだ。強基調への転換を確認した形であり、目先的な過熱感が解消して再動意のタイミングだろう。
パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC-NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般法人からの引取回収を強化するとともに、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。
前期(14年5月期)の連結業績見通し(5月12日に増額修正)は、売上高が前々期比15.7%増の40億円、営業利益が同95.8%増の2億82百万円、経常利益が同83.0%増の3億02百万円、純利益が同2.2倍の1億59百万円としている。配当予想は前回予想を据え置いて年間10円(期末一括)としている。14年3月1日付の株式2分割を考慮して、前々期の年間12円を年間6円に換算すると実質的に4円増配となる。
米マイクロソフトのOS「ウインドウズXP」サポート終了に伴う代替需要が追い風だ。引取回収面ではリース会社・一般法人等への顧客対応強化などの施策も奏功して、中古情報機器の入荷台数が増加している。販売面でも「ウインドウズ7」需要の増加に加えて、13年10月オープンの「PC-NETアキバ本店」も寄与して高水準に推移している。利益面では増収効果に加えて、抜本的な生産性向上策などで売上総利益率が大幅に改善しているようだ。
新品パソコンの価格下げ止まりなども背景として、中古情報機器市場全体が回復傾向を強めており、抜本的な生産性向上策の効果も寄与して、今期(15年5月期)は一段の収益改善が期待されるだろう。
株価の動き(14年3月1日付で株式2分割)を見ると、5月下旬の安値圏450円近辺で調整が一巡して切り返しの展開となり、6月12日の725円まで急伸した。その後一旦は利益確定売りが優勢になって反落したが、足元は概ね560円~580円近辺で推移して下げ渋る動きだ。
6月25日の終値573円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS30円77銭で算出)は18~19倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.8%近辺、実績PBR(前々期実績に株式分割を考慮した連結BPS323円33銭で算出)は1.8倍近辺である。週足チャートで見ると、52週移動平均線から反発して13週移動平均線を突破した。また日足チャートで見ると、上向きに転じた25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。強基調への転換を確認した形であり、再動意のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
中古パソコンなどのリユース事業を展開するパシフィックネット<3021>(東マ)の株価は、5月下旬の安値圏450円近辺から切り返しの展開となって6月12日の725円まで急伸した。
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2014-06-26 09:15