トレジャー・ファクトリー高値更新の展開、成長力評価して上値追い

  リサイクルショップ運営のトレジャー・ファクトリー <3093> (東マ)の株価は高値更新の展開が続いている。直近では5月中旬に上げ一服となったが5月20日の1960円から反発し、6月中旬には上げ足を速めて6月18日の2568円まで上値を伸ばした。足元は自律調整で上げ一服の形だが、目先的な過熱感が解消した。上昇トレンドに変化はなく、中期成長力を評価して上値を追う展開だろう。   首都圏を中心に総合リユースショップ(総合業態)や服飾専門リユースショップ(服飾業態)などを直営とFCで展開している。前期(14年2月期)末の店舗数は、直営総合業態47店舗、直営服飾業態21店舗、新業態の古着アウトレット1店舗、FC総合業態4店舗の合計73店舗である。   関西圏への新規出店も加速させる方針で、13年5月総合業態の関西1号店・神戸新長田店、13年10月服飾業態の関西1号店・尼崎店、14年3月関西3号店で大阪府初出店となる総合業態・岸和田店をオープンした。ネット通販も強化するため13年4月楽天市場に出店している。   新規事業では、ブランドバッグ&ファッションレンタル事業を10年10月から開始している。さらに今後は、新業態としてスポーツ関連リユースショップの出店も検討しているようだ。   今期(15年2月期)の業績(非連結)見通し(4月11日公表)については、売上高が前期比10.8%増の101億11百万円、営業利益が同4.3%増の7億40百万円、経常利益が同3.1%増の7億53百万円、純利益が同4.5%増の4億36百万円、そして配当予想は同2円増配の年間22円(期末一括)としている。   テレビCM効果による知名度上昇、年間10店舗程度の新規出店による多店舗展開、既存店の収益力強化、一般買取強化による商品仕入増加、ネット経由の買取・販売強化、13年6月の物流センター拡張移転による店舗への在庫供給力向上などが寄与して増収増益見込みだ。消費増税の影響や新規出店費用などを考慮して微増益見通しとしているが、会社予想は保守的であり通期業績は上振れの可能性があるだろう。   月次売上(直営店の店舗売上、前年比速報値)を見ると、14年5月は全店が117.5%、既存店が108.0%だった。4月に続いて衣料・服飾雑貨や生活家電が好調に推移した。既存店は3ヶ月連続の前年比プラスであり、消費増税後の反動影響は見られない。なお5月の新規出店は1店舗で、14年5月末時点の店舗数は75店舗となった。   リユース市場は拡大基調であり、中期成長に向けて直営店舗網の拡大、業態の多様化、新規事業展開を加速させる方針だ。首都圏や関西圏を中心に多様な業態を展開して100店舗体制を当面の目標としている。中期的に収益拡大基調だろう。   株価の動きを見ると高値更新の展開が続いている。直近では5月中旬に上げ一服となったが、5月20日の1960円から反発し、6月9日に2337円まで上伸して5月12日の2265円を突破した。その後は上げ足を速めて6月18日には2568円まで上値を伸ばした。目先的な過熱感を強めて足元は上げ一服の形だが、好業績を評価する流れに変化はなく自律調整だろう。   6月25日の終値2470円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS157円03銭で算出)は15~16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は0.9%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS876円73銭で算出)は2.8倍近辺である。日足チャートで見ると足元の上げ一服で25日移動平均線が接近し、目先的な過熱感が解消した。また週足チャートで見ると、13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドを継続している。中期成長力を評価して上値を追う展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
リサイクルショップ運営のトレジャー・ファクトリー<3093>(東マ)の株価は高値更新の展開が続いている。
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2014-06-26 09:15