フォトクリエイトは5月安値から切り返して底打ち確認

  インターネット写真販売サービスやクラウドサービスのフォトクリエイト <6075> (東マ)の株価は、5月21日の上場来安値1195円から切り返しの展開となり、6月6日の1680円まで急伸した。その後は目先的な過熱感で上げ一服の形だが、1500円~1600円近辺で推移している。5月安値で底打ちを確認した形だろう。6月25日には1650円まで上値を伸ばして再動意の構えのようだ。中期成長力を評価して出直り展開だろう。   02年設立で、13年7月東証マザーズ市場に新規上場した。インターネット写真サービス事業(全国各地で開催されるスポーツ・音楽・祭り・学校行事・結婚式などのイベントに契約カメラマンを手配して撮影し、撮影した写真をWebサイトに掲載してイベント参加者などに販売する事業)、フォトクラウド事業(全国の地域密着の写真館など法人向けに当社のインターネット写真販売プラットフォームを提供してサービスを受託する事業)、および広告・マーケティング支援事業(顧客企業の写真販促施策を支援する事業)を展開している。   インターネット写真サービス事業の先行者として市場を開拓してきたため、撮影ノウハウ、販売ノウハウ、ブランド力、写真とIT技術の連携などの面での優位性が強みだ。契約カメラマン数は13年12月末時点で約1400名となり、カメラマンのクオリティを維持しながら着実に増加している。   インターネット写真サービス事業ではカテゴリーごとに、スポーツ写真販売サイト「オールスポーツコミュニティ」、社交ダンス写真販売サイト「ダンスライフ」、イベント写真販売サイト「フォトチョイス」、お祭り写真販売サイト「ヨイショット」、音楽イベント写真販売サイト「ステージライフ」、学校写真販売サイト「スナップスナップ」などを運営している。   主力の「オールスポーツコミュニティ」はスポーツを行っているユーザー月間45万人が集まるサイトで、マラソンなど全国各地約70種目のスポーツイベントを年間約4000大会撮影している。6月23日には、15年3月15日に開催される「横浜マラソン2015」で、公式写真販売サービスとしてオフィシャルスポンサーに決定したと発表している。15年からフルマラソン大会にリニューアルする「横浜マラソン2015」の開催により、フルマラソン大会が開催される都道府県庁所在地は全47ヶ所中21ヶ所となり、そのうち17ヶ所の大会を当社が撮影することになる。   フォトクラウド事業では、地域写真館・撮影事業者向け「スナップスナップインターネットラボ」、結婚式場事業者・婚礼写真会社向け「グロリアーレ」、さらに「読売巨人軍オフィシャル写真販売サイト」や「福岡ソフトバンクホークスオフィシャル写真サイト」などのシステムを提供している。   6月3日には、写真館をはじめとする全国の写真事業者向けに事業展開しているラボネットワークと、学校写真のインターネット販売の共同展開を目的とした業務提携に関する基本合意書を締結した。学校写真事業者との取引窓口をラボネットワークに一本化し、学校写真事業者に提供しているインターネット販売システムを当社の「スナップスナップ」に一本化する。今回の業務提携によって、すでに「スナップスナップ」を導入している1321教育機関(14年3月31日現在)に加えて、ラボネットワークと学校写真事業者を介して取引のある1万7869教育機関(同)に対する「スナップスナップ」の展開が可能となる。   成長戦略では「心豊かなフォトライフを実現するインターネットサービス企業」を目指し、既存サイトの媒体価値向上に加えて、フォトクラウド事業を将来の収益柱に育成する方針を掲げている。幼稚園・保育園・小学校など学校写真領域を中心に撮影している地域写真館、および結婚式場事業者などとの提携・サービス提供を拡大し、広告・マーケティング支援事業の拡大にも繋げる。写真の新しい楽しみ方(新しい商品・サービス)の提供や海外展開なども推進する方針だ。   今期(14年6月期)の業績(非連結)見通しは前回予想(8月9日公表)を据え置いて、売上高が前期比13.9%増の32億30百万円、営業利益が同7.6%増の1億93百万円、経常利益が同4.6%増の1億83百万円、純利益が同4.1%増の1億06百万円としている。   幼稚園・小学校等の運動会が集中する第2四半期(10月~12月)や、大型マラソン大会が集中する第3四半期(1月~3月)など、イベント開催時期や天候の影響を受けやすい収益構造だが、スポーツ・教育・ウエディング領域の好調が牽引し、先行投資負担などを吸収して増収増益見込みだ。   中期経営計画では、目標値として16年6月期売上高44億91百万円、営業利益3億68百万円を掲げている。全国各地で大型マラソン大会新設の動きも相次いでおり、スポーツイベント増加などを背景にインターネット写真サービス事業が順調に拡大する。フォトクラウド事業は契約写真館数の増加による規模拡大効果で利益率が上昇し、収益寄与が本格化する見込みだ。   株価の動きを見ると、5月21日の上場来安値1195円から切り返しの展開となり、6月6日の1680円まで急伸した。その後は目先的な過熱感を強めて上げ一服の形だが、1500円~1600円近辺で推移している。5月安値で底打ちを確認した形だろう。そして6月25日には1650円まで上値を伸ばす場面があった。再動意の構えのようだ。   6月25日の終値1571円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS84円65銭で算出)は18~19倍近辺、実績PBR(前期実績のBPS356円20銭で算出)は4.4倍近辺である。日足チャートで見ると上向きの25日移動平均線が接近して過熱感が解消した。また週足チャートで見ると13週移動平均線を突破した。26週移動平均線を突破すれば強基調への転換を確認して上げ足に弾みがつくだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
インターネット写真販売サービスやクラウドサービスのフォトクリエイト<6075>(東マ)の株価は、5月21日の上場来安値1195円から切り返しの展開となり、6月6日の1680円まで急伸した。
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2014-06-26 09:15