丸紅は高値絶対期日接近で超出遅れ株買いの再燃を期待して反発
丸紅 <8002> は、5円高の743円と反発している。前日25日に発表したポルトガルとブラジルでの水事業への共同参画については、株価反応度は限定的にとどまったが、今年1月21日につけた年初来高値774円の絶対期日が迫っていることから、今3月期純利益の連続過去最高更新、連続増配を見直し期日向いの超出遅れ修正期待の打診買いが入っている。信用買い残も、1月のピ-クから約580万株の整理が進捗しており買い手掛かりとなっている。
■今3月期純利益は連続して過去最高を更新し連続増配を予定
同社の今3月期業績は、売り上げ14兆3000億円(前期比4.9%増)、経常利益3000億円(同26.9%増)、純利益2200億円(4.3%増)と続伸が予想され、純利益は、前期の過去最高を連続更新する。食糧分野では、前期に全事業を買収した米穀物大手ガビロンが持ち直し、電力・インフラ事業では、ポルトガルの発電事業買収や米国の風力発電事業への参画、国内のメガソーラー発電事業、福島県沖での浮体式洋上ウインドファーム実証事業、さらに水事業でのフィリピンのマニラ首都圏上下水道事業の本格化などの大型プロジェクトが進行、米国の堅調な内需に伴い世界経済全体の回復ペースも強まり、商品市況も底堅く推移することなどが要因となる。
配当は、連結配当性向を20%以上とする配当政策に従って年間26円(前期実績25円)と連続増配を予定している。
■PER5倍台、PBR0.9倍、配当利回り3.4%と上値余地を示唆
株価は、年初来高値から中国景気の減速懸念や資源価格の下落、さらに同社前期業績の小幅下方修正が続いたことで同安値661円まで調整、今期業績の続伸予想やイオン <8267> グループと創設で合意した「首都圏ス-パーマーケット連合」などを手掛かり材料にこの調整幅の3分の2戻し水準まで持ち直している。信用買い残は、1月のピーク2308万株が6月13日現在で1727万株まで減少し、PERは5倍台、PBRは0.9倍、配当利回りは3.4%と投資採算的にも値ごろ的にも大手商社株では最も出遅れており、年初来高値奪回のあと昨年5月高値872円へのキャッチアップを強めよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
丸紅<8002>(東1)は、5円高の743円と反発している。前日25日に発表したポルトガルとブラジルでの水事業への共同参画については、株価反応度は限定的にとどまったが・・・。
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2014-06-26 11:15