【今週の注目銘柄】ネット株の再評価局面、ドワンゴを狙う
今年(2013年)の12月は、ネットゲーム・ネットコンテンツ関連株が大きく動意付いた。LINEのグループ会社との提携を発表したエイチームが5日連続のストップ高を付け、さらにはエイチームに出資しているグリーも歴史的な急騰を見せるなど、関連株が市場の話題を独占した。
その後は証券各社のリポートを材料に一部銘柄が急反落するなど、ボラティリティの大きさが話題となったものの、2006年のライブドア・ショック以降はずっと物色の蚊帳の外に置かれていたネット株が、ようやく投資対象として評価されるようになったことは大きな出来事だと考えられる。
業績動向から見て過大に評価されている銘柄も見受けられるものの、こうした話題先行の局面では、少々割高でもさらに買われていくケースが多い。また、関連銘柄探しが始まれば、小さな材料にも株価が驚くほどの反応を見せることも考えられる。
ネットゲーム関連・ネットコンテンツ関連で、直近にあまり反応していない銘柄のひとつがドワンゴ <3715> 。同社は今9月期の営業利益予想が46.2%増と堅調な上に、「ニコニコ動画」やライブ事業での黒字化が進むなど、過去のウィークポイントが利益貢献材料に転じつつある。
また、ここ1年ほどでKADOKAWA、日本テレビホールディングス、NTTの出資比率が増し、関係強化で新たなコンテンツが生み出される素地ができつつある。ネットゲームでも「ニコニコアプリ」で人気漫画のブラウザゲームを開始するなど、「niconico」の登録会員数3600万人超、有料会員200万人超のネットワークを生かした戦略に動いている。
当然ながら、もしも今後、LINEグループ関連や他の有力コンテンツとの提携が発表されれば、株価が一気に吹き上がる可能性が高い。個人投資家のネット株へのネガティブイメージが払拭されつつあるだけに、ここは同社の将来性を「強気」で評価したいところだ。(編集担当:片岡利文)
今年(2013年)の12月は、ネットゲーム・ネットコンテンツ関連株が大きく動意付いた。
japan,company
2013-12-29 10:00