ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ:ベクトルは押し目買い場面
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ <6090> (東マ)は、6月26日(木)43円安の2213円と5営業日続落となっているが、押し目買い場面とみられる。
同社は、メタボローム解析事業(メタボローム解析試験の受託)、メタボロミクスキット事業(キット、試薬等の販売)、バイオマーカー事業(バイオマーカーの探索及び診断、医薬品開発分野での事業化)、人材派遣事業(研究者、技術者等派遣)を行っている。
主軸事業であるCE-MSによるメタボロームの受託解析では、製薬・医療・食品・化学など様々な分野で研究開発を支援している。特にバイオマーカー探索においては、診断薬メーカー等と共同で研究開発を進めているほか、独自に開発を行っており、有望なバイオマーカーの選出に成功している。CE-MS法とは、2002年に慶應義塾大学先端生命科学研究所曽我教授により、細胞内に数万種類以上あるといわれる代謝物質(メタボローム)を短時間で一斉に測定する分析技術として開発された分析法で、特定の代謝物質だけしか分析できない、分析処理が煩雑といった従来法の問題点を解決する分析法として注目を浴びています。
足元の業績は、今2015年3月期売上高が7億8000万円(前期比27.9%増)、営業損益が3000万円の赤字(同1200万円の赤字)、経常利益が4100万円(同8.2倍)、純利益が3100万円(同31倍)を見込んでいます。NEDO「平成25年度イノベーション実用化ベンチャー支援事業」助成金採択に伴い、一時的に研究費が増加する一方で、補助金収入は営業外収益に計上されるため、営業赤字幅は広がるものの、経常・純益は大幅に増加する見通し。
株価は、1月6日に上場来高値5920円と買われた後、5月21日に上場来安値1172円まで8割調整。新しい肝臓疾患検査法の開発について、慶應義塾大学先端生命科研究所および東京女子医と共同研究契約を締結したとの発表を手がかり材料に、6月19日高値2588円と上昇。その後、戻り待ちの売りに押されもみ合いとなっています。
同社は、第1回肝臓と糖尿病・代謝研究会(7月4日、伊藤国際学術研究センター 伊藤謝恩ホール)、第2回がんと代謝研究会(7月10日~11日、東京理科大学葛飾キャンパス講堂)と相次いで出展することから、同社に対する市場の関心は再度高まると期待される。研究会を前にさらに下押す場面があれば、待ち伏せ買い妙味が膨らみそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ<6090>(東マ)は、6月26日(木)43円安の2213円と5営業日続落となっているが、押し目買い場面とみられる。
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2014-06-27 09:30