今週の為替相場見通し(2014年6月30日-)=為替王

 米ドル円の動向がちょっと気になります。6月は下落しても(円高になっても)、101円台後半の水準でかなり強力に下支えされていました。しかし、先週金曜日にとうとう101円台後半のサポート帯を割り込む形になりました。「米ドル円に黄色信号が灯った状態」と表現してよいかと思います。それでも先週は、もうひとつのサポート帯となっている101円台前半の水準はなんとか死守しました。現状認識としましては、黄色信号が出ていることから、下方(円高方向)に崩れるシナリオをイメージしながら、目先のもうひとつの重要サポート帯(101円台前半の水準)での攻防が非常に注目されます。もしも今回、101円台を割り込んで、円高(下落)が拡大するような展開になりますと、100円を割れる程度では済まないと考えます。最大で91円あたりを目指すくらいの比較的大きな調整局面(円高局面)へと発展する可能性は小さくないと見ています。  米ドル円が大きな下落局面に入るかどうかの緊迫した状況に直面しているのに対して、他の通貨は、意外と堅調で、逆に上昇する可能性すら考えられます。そのひとつが豪ドル。まずAUD/USD相場が6月中旬以降ずっと年初来高値付近で高止まりした状態です。具体的には0.94台前半の水準が重要なポイントになっており、先週も何度かその水準をトライしたわけですが、今週以降もしブレイクした場合、0.95を超えて0.96近くへと伸びる可能性が出てきます。その時、米ドル円が特に崩れずにもたもたしていれば、豪ドル円も上昇して、豪ドル円チャート単独ですでに出ている97円台のターゲットへ伸びるシナリオが考えられます。豪ドルが動く材料のひとつとして、火曜日に政策金利発表が予定されています。今回は2.5%のまま変更なしと見てよいと思います。NZドルは先日も利上げされましたが、もし、豪州当局も、今回は変更なしだとしても、声明において将来の利上げを少しでも示唆するようなニュアンスがあれば、急速に豪ドル利上げ期待が高まり、短期的に豪ドルが上がる展開も考えられると思います。(執筆者:為替王)
米ドル円の動向がちょっと気になります。6月は下落しても(円高になっても)、101円台後半の水準でかなり強力に下支えされていました。しかし、先週金曜日にとうとう101円台後半のサポート帯を割り込む形になりました。
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2014-06-30 00:15