【為替本日の注目点】ドル全面安200日線下回り、今週3日はスーパー・サーズデー
NY市場
ドル円は東京市場で101円30銭前後までドル安が進んだが、NY市場では消費者マインドが上方修正されたこともあり、ややドルが反発。101台半ばで引け、値動きは小幅に留まる。
ユーロドルは1.36台前半から半ばで一進一退。ユーロ円が小幅に反発したことでユーロ買いが優勢だった。
株式市場は軟調な展開だったものの、引けにかけては買いが入り、ダウは小幅に反発。S&P500も3ポイントの上昇。
債券相場は横ばい。ただ週間ベースでは約1ヶ月振りの大幅高となった。
金は反発し、原油は続落。
6月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値) → 82.5
ドル/円 101.35~ 101.48
ユーロ/ドル 1.3615 ~ 1.3651
ユーロ/円 138.03 ~ 138.48
NYダウ +5.71 → 16,851.84ドル
GOLD +3.00 → 1,320.00ドル
WTI -0.10 → 105.74ドル
米10年国債 -0.002 → 2.530%
本日の注目イベント
日 5月鉱工業生産
欧 ユーロ圏5月マネーサプライ
欧 ユーロ圏6月消費者物価指数(速報値)
米 6月シカゴ購買部協会景気指数
米 5月中古住宅販売成約指数
米 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
加 カナダ4月GDP
先週末の東京市場では、株安の影響もありドル円が緩やかに下落し、重要な節目と見られていた「200日線」を明確に割り込ました。ドル円は一時101円30銭近辺まで売られ、NYでは小動きのなかややドルが買い戻されましたが、週明けの月曜日も101円45銭辺りで取引が始まったため、「200日線」より下方で取引されており、完全にこの線を下回った格好になっています。
日々のローソク足が「200日線」を下回るのは、2012年11月14日以来となり、実に1年半振りということになります。1年半前といえば、安倍政権発足の直前で、自民党総裁として「デフレからの脱却」を訴えていた時期です。ここから大きな円安ドル高のトレンドが形成されたわけですが、それ以来割れたことのない「200日線」を割り込んだと言うことは、テクニカル的には大きな意味を持っていると思われます。
足許でのドル円は低ボラティリティーが続いているため、ここからドルが一気に急落する可能性は低いものの、しばらくは大きなドル買い材料でも出ない限り、ドルは上値の重い展開が続くと予想されます。前回5月の100円台では急速にドルが買い戻された経緯があるため、ドル円が100円台まで下落すれば、ドル買い需要もありそうですが、焦点は100円70-80銭レベルが維持されるかどうかという点です。
もし、今回もこの水準を試し割り込まずに押し戻されるようなら、再び103円台まで反発することも考えられますが、今回のドル安は、対円だけではなく、豪ドルやNZドル、あるいはカナダドルに対しても売られています。やはり、米長期金利の低位安定と、経済指標が好調にもかかわらず政策金利の引き上げ時期が遠のいていることが背景かと思われます。
今週は6月の雇用統計が発表されます。通常週末の金曜日に発表される同指標ですが、今週4日は独立記念日のためNY市場は休場です。そのため同指標は、前日の3日に発表されます。この日はECBに理事会もあり、ドラギ総裁の次の一手も注目されているため重要な日になります。さらに3日には新規失業保険申請件数やISM製造業景況指数が発表され、他にも中国では製造業PMI、オーストラリアでも重要な経済指標も発表され、まさに「スーパー・サーズデー」といっても過言ではありません。
本日は月末であり、また四半期末でもあります。やや実需のドル買いも多いのではないかと思われますが、仲値が決まった以降の動きには注意したいと思います。また急速な回復傾向を見せていた日経平均株価も先週後半以降下げに転じています。1万5000円の大台を維持できるかどうかも、為替に影響を与えそうです。予想レンジは101円~101円70銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は東京市場で101円30銭前後までドル安が進んだが、NY市場では消費者マインドが上方修正されたこともあり、ややドルが反発。101台半ばで引け、値動きは小幅に留まる。
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2014-06-30 09:45