【高見沢健のマーケット&銘柄ウォッチ】長大、さらに有望性増す、今秋「無電柱化基本法」成立の方向
円相場は年初の105円44銭から米国金利の低下に伴い円高に振れたなか、当欄が取り上げた銘柄では、岩谷産、CYBERDYNE、いであ等が大幅高した。特に、いであは時流に乗るコンサルタント事業を展開し、円高に影響されず利益の増額を背景に、注目時の900円処(予想PER8.0倍)から1640円まで急騰した。
今回は、建設コンサルタントとしてトップクラスの技術力(田中賞受賞)を持ち、国土強靭化策をバックに利益増額が期待される長大 <9624> (東2)に注目。
14年9月期は売上高246億円、経常利益13億7000万円、純利益7億7000万円、1株利益81.8円の見込み(会社側)。だが、上期(昨年10月~今年3月)ですでに売上高150億3200万円、経常利益18億5600万円、純利益10億9200万円を確保。その上、例年だと欠損の出る下期(4~9月)に利益上乗せの公算が高まってきた。
これを察知した季刊情報誌では、今期売上高250億円、経常利益18億円、純利益11億円、1株利益126.9円の予想数字を発信。株価は940円まで上昇した後、理想的な押しを入れてきた。
目下、独自のルートで調査中だが、1株利益は今期130円乗せ、来期140円の感触を得ている。明年の通常国会で「無電柱化基本法」が成立の方向にあり、今後、東京五輪に向け電線地中化に伴う膨大な需要が生じる。ロンドンやパリの地中化率100%に対し、東京や大阪は10%にも満たず、同社はこの分野のエキスパートで、来期以降の収益寄与が期待される。
資産内容もよく、今年3月末で有利子負債50億2600万円に対し、現・預金63億1300万円を有し実質無借金企業。ROEは今期2桁乗せの見込みで1株純資産は1255円。PBRは0.64倍。PERは今期予想で6.2倍、来期予想で5.7倍にすぎず、投資価値は極めて高い。円高に左右されにくく4桁での活躍は近いと見ている。(経済・証券ジャーナリスト)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
円相場は年初の105円44銭から米国金利の低下に伴い円高に振れたなか、当欄が取り上げた銘柄では、岩谷産、CYBERDYNE、いであ等が大幅高した。
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2014-07-01 09:15