「FTA戦略」が奏功する韓国・・・世界市場の「台湾シェア」が侵食される=台湾メディア

韓国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)が発効されてから3年が経過したことについて、台湾メディアの旺報は2日、「韓国の対EU輸出の伸びは中国や日本、台湾を上回る」とし、世界市場においても韓国によって台湾のシェアが「侵食」される可能性が高いと危機感を示した。
記事は韓国貿易協会(KITA)のデータを引用し、2011年7月に韓国とEUとのFTAが発効されてから、韓国の対EU輸出は前年比18.4%増と大きく伸びたことを紹介。EUが金融危機からの脱却を見せ始めた13年において、韓国の対EU輸出は前年比4.1%増となり、台湾の3.8%、中国の2.1%、日本の-6.5%を上回る伸びを示したと紹介した。
さらに、米国とのFTA締結も韓国の輸出増に大きく貢献していると伝え、韓国産業通商資源部の発表として「米韓FTA発効から2年で韓国の対米輸出は10.3%の伸びを見せたほか、米国の韓国に対する投資は82.5%もの大きな伸びを示した」と伝えた。
記事は「韓国のFTA戦略が成功すると同時に、世界でのシェアにも変動が起きている」と指摘、韓国のEU市場におけるシェアは11年の2.1%から14年第1四半期には2.3%に上昇する一方、台湾のシェアは1.4%から1.3%に低下したと伝えた。
また米国市場では韓国のシェアは12年の2.6%から14年1-4月は2.9%に上昇する一方で、台湾は1.7%のまま変わらなかったと伝えた。
さらに「韓国がFTAによって受ける恩恵は、台湾の貿易にとっては圧力になっている」とし、韓国が現在、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加を希望していることを指摘。
また、中韓FTAが14年末にも妥結の見込みであることを挙げ、「韓国は米国、EU、中国のすべてとFTAを結ぶ世界最初の国となる」と伝え、台湾の世界でのシェアが韓国によって侵食される可能性が高いと危機感を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
韓国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)が発効となって3年が経過したことについて、台湾メディアの旺報は2日、「韓国の対EU輸出の伸びは中国や日本、台湾を上回る」とし、世界市場においても韓国によって台湾のシェアが「侵食」される可能性が高いと危機感を示した。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-07-02 11:15