立花エレテックは調整一巡して出直り本格化、1月高値目指す
電機・電子技術商社の立花エレテック <8159> の株価は、5月の直近安値1140円から切り返しの展開となり、7月2日には1326円まで上伸して出直りの動きが本格化している。調整が一巡して強基調へ転換した形であり、低PERや低PBRも支援材料として1月高値1420円を目指す展開だろう。なお7月31日に第1四半期(4月~6月)の業績発表を予定している。
FAシステム事業、半導体デバイス事業を主力として、施設事業、産業デバイスコンポーネント事業(情報通信事業から名称変更)、その他事業(ソリューション事業とMS事業)を展開している。MS(マニュファクチャリング・サービス)事業は13年4月に、金属加工の製造受託(MMS)と電子機器の製造受託(EMS)を統合して新設した。
積極的なM&A戦略を推進し、10年にはFA機器専門商社の大電社を完全子会社化、12年6月には関東圏を地盤とするFA機器専門商社の高木商会と資本・業務提携(持分法適用会社)、13年2月にはルネサスエレクトロニクス <6723> の販売子会社からコンポーネント事業と半導体製品再販事業の移管を受けて立花デバイスコンポーネントを設立した。
中期成長に向けた重点戦略としては、技術商社の強みを活かして、海外ビジネスの拡大、グループシナジーの追求、事業領域の拡大、徹底した営業力強化と体質改善推進などを推進している。
今期(15年3月期)の連結業績見通し(5月12日公表、5月19日に一部訂正)については、売上高が前期比2.9%増の1460億円、営業利益が同9.9%増の48億円、経常利益が同5.0%減の53億50百万円、純利益が同3.4%減の37億円で、配当予想は特別配当1円を落として同1円減配の年間22円(第2四半期末11円、期末11円)としている。
セグメント別売上高の計画は、FAシステム事業が同2.3%増の683億円、半導体デバイス事業が同2.4%増の531億円、施設事業が同6.5%増の140億円、産業デバイスコンポーネント事業(情報通信事業から名称変更)が同4.0%減の52億円、その他事業が同14.4%増の54億円としている。
重点戦略として、FAシステム事業ではロボット関連の強化、半導体デバイス事業では品揃え強化、施設事業では年間売上高150億円への挑戦、産業デバイスコンポーネント事業では事業再構築などを掲げている。
円安効果の一巡や消費増税の影響なども考慮して、経常利益と純利益は減益見通しとしているが、会社見通しは保守的な印象が強い。エネルギー・環境関連、工場の省力化・効率化関連など設備投資需要が増加基調であり、主力のFAシステム事業や半導体デバイス事業が好調に推移するだろう。好採算分野の受注増加も寄与して上振れ余地がありそうだ。
株価の動きを見ると、4月の戻り高値圏1400円近辺から急反落したが、5月20日と5月21日の直近安値1140円から切り返しの展開となった。7月2日には1326円まで上伸して出直りの動きを強めている。調整が一巡したようだ。
7月2日の終値1303円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS170円63銭で算出)は7~8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS2130円80銭で算出)は0.6倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形となった。週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線を一気に突破した。強基調へ転換した形であり、低PERや低PBRも支援材料として1月高値1420円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
電機・電子技術商社の立花エレテック<8159>(東1)の株価は、5月の直近安値1140円から切り返しの展開となり、7月2日には1326円まで上伸して出直りの動きが本格化している。
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2014-07-03 09:00