インタースペースはボックス上放れの動き
ネット広告やソーシャルアプリを展開するインタースペース <2122> (東マ)の株価は、概ね950円~1150円近辺のレンジでボックス展開だったが、5月21日の直近安値890円から6月25日の1215円までほぼ一本調子に水準を切り上げた。その後一旦反落したが、7月2日には1190円まで上伸する場面がありボックス上放れの動きを強めている。今期(14年9月期)業績見通し増額の可能性も評価して出直りの動きが本格化しそうだ。
アフィリエイト(成果報酬)型のインターネット広告事業を主力として、コンテンツやソーシャルアプリなどのメディア運営事業も展開している。インターネット広告事業は、アフィリエイトサービス「アクセストレード」を中心に事業展開し、携帯電話ショップをネットワーク化した店舗アフィリエイトサービス「ストアフロントアフィリエイト」も日本最大規模の店舗ネットワークに成長している。
中期成長に向けた重点戦略として、インターネット広告事業では自社プロダクト重視によるアフィリエイト強化や利益率改善、メディア運営事業では既存事業の拡大・収益改善や新規メディア領域への投資、海外事業では中国などでの営業強化を掲げている。
アライアンス戦略では、13年10月にモバイル広告ネットワーク事業の米アーキと戦略的業務提携、13年11月にO2Oマーケティングソリューション事業のモギーと資本業務提携、13年12月に中国・上海の子会社ISUCが中国最大のアフィリエイトネットワーク「億起発(イーチーファー)」を提供するEMAR(イーマー)と業務提携した。14年5月にはクーポン情報メディア「クーポンランド」運営のサイファに出資した。
6月30日には、日本最大級のママ向けコミュニティサイト「ママスタジアム」に関して、14年5月度の月間利用者数が200万人を突破して219万人となったと発表している。7月1日には、新作女性向け恋愛ゲーム「Bonjour♪恋味バティスリー」に関して、サイバーエージェント <4751> の「Ameba」にて配信することを決定し、事前登録開始したと発表している。
今期(14年9月期)連結業績見通し(13年11月12日公表)は、売上高が前期比8.7%増の165億円、営業利益が同8.5%増の6億42百万円、経常利益が同7.1%増の6億39百万円、純利益が同61.7%増の3億19百万円で、配当予想は前期と同額の年間5円(期末一括)としている。純利益については子会社ののれん減損損失一巡も寄与する。
インターネット広告事業ではアフィリエイトサービス「アクセストレード」が金融・サービス・Eコマース関連向けに好調に推移する。店舗アフィリエイトサービス「ストアフロントアフィリエイト」も新規店舗ネットワークの開拓などで順調のようだ。メディア事業では女性向け恋愛ソーシャルゲームで13年7月リリースの「愛しのショコラティエ」や、14年1月リリースの「プリンセス・クローゼット」の好調、新作ゲームのリリースに加えて、ママ向けコミュニティサイト「ママスタジアム」の利用数増加に伴うメディア広告売上増加も寄与して収益が改善する。
第2四半期累計(13年10月~14年3月)は、前年同期比11.9%増収、同92.6%営業増益、同92.1%経常増益、同3.0倍最終増益の大幅増益となり、通期見通しに対する進捗率は売上高が47.8%、営業利益が69.9%、経常利益が70.4%、純利益が79.6%と高水準である。四半期ベースで見ると第2四半期(1月~3月)は過去最高の売上高、営業利益だった。店舗アフィリエイトサービス「ストアフロントアフィリエイト」で発生した消費増税前駆け込み需要の反動減を考慮しても、通期利益は増額の可能性があるだろう。インターネット広告市場は拡大基調であり、中期成長に対する期待も高まる。
株価の動きを見ると、2月以降は概ね950円~1150円近辺のレンジでボックス展開だったが、5月21日の直近安値890円から切り返しの動きとなり、6月25日の1215円までほぼ一本調子に水準を切り上げた。その後一旦反落する場面があったが、7月2日には1190円まで上伸する場面があり、ボックス上放れの動きを強めている。
7月2日の終値1151円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円26銭で算出)は24~25倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は0.4%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS360円24銭で算出)は3.2倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインとなり、週足チャートで見ると26週移動平均線を突破した。ボックス上放れて強基調へ転換した形であり、出直りの動きが本格化しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ネット広告やソーシャルアプリを展開するインタースペース<2122>(東マ)の株価は、概ね950円~1150円近辺のレンジでボックス展開だったが、5月21日の直近安値890円から6月25日の1215円までほぼ一本調子に水準を切り上げた。
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2014-07-03 09:00