アビストは最安値水準から反発、「小さく産んで大きく育てる」直近IPO株買いが再燃
アビスト <6087> (JQS)は、97円高の2947円と6営業日ぶりに急反発し、12月25日につけた上場来安値2810円からの底上げを窺っている。同社株は、12月18日に公開価格3450円で新規株式公開(IPO)され、公開価格と同値で初値をつけ3570円まで買い進まれたたあと、上場来安値まで調整したが、下げ過ぎとして「小さく産んで大きく育てる」IPO株投資のセオリー通りに直近IPO株買いが再燃している。
■自動車業界向け中心に設計開発業務をアウトソーシング
同社は、設計開発アウトソーシング事業を主力事業としており、国内の自動車メーカー、部品メーカー、家電メーカー、精密機器メーカーに3次元CADをツールして機械・機械部品やソフトウェアを設計開発する技術者を派遣するとともに、同業務も請負受託している。主要顧客は、トヨタ自動車 <7203> などの自動車業界で、自動車の車体、ランプなどを設計開発、自動車業界では新車開発などの設計開発事業が高水準で推移していることから、より採算性の高い業務を受注している。
設計開発業務のほか、所有する賃貸ビルで不動産賃貸事業も展開、さらに子会社を設立して飲料用の「水素水」の製造・販売事業も計画、熊本県菊池市で取得済みの工場用地で取水用井戸を掘削するとともに、工場建設に着手している。
今9月期業績は、売り上げ53億8500万円(前期比14%増)、経常利益6億3700万円(同1%減)、純利益3億7500万円(同1%増)と予想している。経常利益が伸び悩むのは、設計開発技術者の要員増に伴う人件費増加、水素水製造工場稼働関連の人件費・原材料費、上場準備関連費用などが重なるためだが、今期配当は、60円を予定している。
■PERは14倍台、配当利回りは2.1%と市場平均を上回る
株価は、18日の上場日に同社株を含めて4社が同時IPOされ、投資資金が分散されたことで、公開価格と同値の初値形成にとどまり、上場来安値まで売られたが、PERは14倍台、配当利回りは2.0%とジャスダック市場平均のそれぞれ16倍台、1.77%と比較して明らかに下げ過ぎである。「小さく産んで大きく育てる」IPO株投資のチャンスとなるもので、底上げからまず公開価格奪回に動こう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
アビストは、97円高の2947円と6営業日ぶりに急反発し、12月25日につけた上場来安値2810円からの底上げを窺っている。
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2013-12-30 10:30