ワークマンは上げ足速めて高値更新の展開
作業服店チェーンのワークマン <7564> (JQS)の株価は、2月高値4470円を突破して上げ足を速める展開となった。6月25日には5930円まで上値を伸ばして高値更新の展開だ。足元は利益確定売りで一旦反落したが自律調整の範囲であり、目先的な過熱感が解消して動意のタイミングのようだ。今期(15年3月期)増収増益見通しを評価する流れに変化はなく上値追いの展開だろう。なお7月31日に第1四半期(4月~6月)の業績発表を予定している。
ワーキングウェアや作業関連用品などの大型専門店チェーンをFC中心に展開している。ローコスト経営を特徴とするとともに、他社との差別化戦略としてのPB商品「WORKMAN BEST」の開発、単品管理プロジェクトの推進、地域特性に合わせた売り場づくりなどを強化している。前期(14年3月期)末店舗数は1都2府37県下に合計730店舗(直営112店舗、FC618店舗)となり、中期的には22年3月期に全国1000店舗、28年3月期に全国1300店舗の展開を目指している。
今期(15年3月期)の業績(非連結)見通し(4月30日公表)については、チェーン全店売上高が前期比6.0%増の729億円として、営業総収入が同7.3%増の516億40百万円、営業利益が同7.8%増の90億30百万円、経常利益が同7.0%増の101億70百万円、純利益が同11.0%増の61億90百万円で、配当予想は前期と同額の年間83円(期末一括)としている。
5期連続の増収増益で最高益更新の見込みだ。既存店売上高は同4.2%増(客数が同3.2%増、客単価が同1.0%増)を想定し、PB商品売上構成比は同1.7ポイント上昇の12.3%を計画している。また新規出店25店舗、S&B4店舗、運営形態変更23店舗で、期末店舗数は755店舗(直営117店舗、FC638店舗)の計画だ。出店エリアとしては北海道に初出店する。テレビCM放映による知名度向上、新規出店と既存店の好調、PB商品売上構成比の上昇による売上総利益率改善などで好業績が期待される。
月次売上高(FC店と直営店の店舗売上高合計、前年比速報値)の動向を見ると、14年4月は全店が100.2%、既存店が98.4%、5月は全店が103.8%、既存店が101.9%、6月は全店が104.9%、既存店が103.1%となった。4月の既存店売上高は消費増税前駆け込み需要の反動で13年7月以来の前年割れとなったが、5月には気温上昇も背景として早くも影響が一巡し、6月も上旬は夏物衣料、梅雨入り後は雨具類が好調に推移した。5月および6月の既存店は客数と客単価も前年比プラスだった。
なお14年4月~6月累計では全店が103.1%、既存店が101.2%だった。また新規出店は4月が3店舗、5月が1店舗、6月が2店舗で、6月末店舗数は合計736店舗となった。
株価の動きを見ると、5月19日に4545円を付けて2月の4470円を突破し、その後は上げ足を速めて上値追いの展開だ。6月25日には5930円まで上値を伸ばした。足元は利益確定売りで5500円近辺まで一旦反落したが、自律調整の範囲であり、目先的な過熱感が解消して再動意のタイミングだろう。
7月3日の終値5530円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS303円85銭で算出)は18~19倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間83円で算出)は1.5%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS1953円29銭で算出)は2.8倍近辺である。週足チャートで見ると短期ボックス展開から上放れて強基調の形だ。また日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。好業績を評価する流れに変化はなく上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
作業服店チェーンのワークマン<7564>(JQS)の株価は、2月高値4470円を突破して上げ足を速める展開となった。
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2014-07-04 09:15