ウォン高に苦しむ韓国、大台突破すれば政府介入の可能性も=中国メディア

 韓国通貨のウォンの対米ドルで、レートが上昇を続けていることについて、韓国政府および韓国銀行(中央銀行)が警戒を強めている。中国メディアの一財網は4日、「輸出に依存する韓国経済にとってはウォン高は大きな痛手」と報じた。  ウォンは2日の取引時間内において1ドル=1009.2ウォン(約102円)まで上昇し、2008年7月以来の高値をつけた。韓国財政部および韓国銀行が2日、為替市場の異常な取引状況について監視を行うと警告を発したことについて、記事は市場関係者の声として「当局は為替市場に対する警告によってウォン安に誘導する意図があった」と伝えた。  だが、3日の為替市場でもウォンは上昇を続け、一時1ドル=1009ウォンを突破したことに対し、記事は「韓国財政部、韓国銀行の警告はほとんど影響を及ぼさなかった」と論じた。  ウォン高が明らかな上昇を始めたのは2014年3月下旬からであり、輸出に依存する韓国経済にとってウォン高は大きな痛手となる。だが、記事は「韓国政府は意図的にウォン安に誘導することで輸出品の価格を抑え、競争力を高めているとの批判もあった」と紹介した。  記事は「ウォン高によってもっとも大きな影響を受けるのは韓国の輸出企業だ」とし、サムスンの2013年第4四半期における為替差損は7000億ウォン(約707億円)に達したことを紹介。現在は2013年第4四半期のウォンレートよりもさらにウォン高が進んでいるため、サムスンの為替差損もさらに膨らんでいることは間違いない。  アナリストは「さらにウォン高が進み、1ドル=1000ウォン(約101円)の大台を突破した場合、韓国当局は介入を行うだろう」と予測。一方、韓国金融研究院は1ドル=1000ウォンの大台を突破すれば韓国経済へのさらなる痛手は不可避との見解を示している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
韓国の通貨ウォンの対ドルレートが上昇を続けていることについて、韓国政府および韓国銀行(中央銀行)が警戒を強めている。中国メディアの一財網は4日、「輸出に依存する韓国経済にとってはウォン高は大きな痛手」と報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-07-06 10:45