中韓両国の貿易関係は、「臨界状態」に近づいている=中国メディア

 中国メディア・和訊網は5日、習近平国家出席の訪韓で中韓の経済協力や自由貿易協定(FTA)協議がさらに前進するなか、両国間の貿易成長が現状ではすでに「臨界状態」に近づいているとする評論記事を掲載した。  記事は中韓両国が1992年の国交樹立時にはわずか50億3000万米ドルだった貿易総額を22年間で年平均20.97%のペースで成長させてきたことを紹介。中国が韓国にとって最大の貿易パートナー、輸出市場となり、韓国も中国にとって3番目に大きな貿易パートナーになり、互いの貿易依存度が高まったとした。  その一方で、急速に発展を遂げてきた中韓貿易関係には多くのネックがあるとして、中国側から見た貿易赤字が年々拡大していることを例示した。そして、その背景について、双方が優位性を持つ輸出産業の分野が重なっていて、中国製品には韓国製品ほどの競争力がないこと、韓国の対中投資に比べて中国からの対韓投資が大きく立ち遅れており規模が小さいこと、韓国は市場規模が小さいうえに政府が関税や非関税障壁を設定していて十分に市場が開放されていないことを挙げた。  さらに、韓国の部品製造業の競争力が低下する一方で中国の技術レベルや競争力が高まり、両国の産業構造や技術レベルが似通った状況になりつつあることを指摘。従来の「相互補完」、「共同促進」による中韓貿易の“発展モデル”は岐路に立たされたとした。  そして、このような「臨界状態」を打破うえで最も重要な使命が、中韓FTAの早期実施であり、合意がまとまれば関税の撤廃や削減、相互市場の開放、貿易や投資などの利便性向上によって現状のネックや障壁が解消されると論じた。  輸出大国どうしで国際市場における競争関係も激しくなっている両国の協議が一筋縄にはいかないことは承知しつつも、予測されている年内の合意に対して期待を寄せた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・和訊網は5日、習近平国家出席の訪韓で中韓の経済協力や自由貿易協定(FTA)協議がさらに前進するなか、両国間の貿易成長が現状ではすでに「臨界状態」に近づいているとする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-07-07 10:30