大和小田急建設は3月高値突破して上値追い
中堅ゼネコンの大和小田急建設 <1834> の株価は、6月6日に3月高値329円を突破し、さらに340円~350円近辺での短期モミ合いを経て7月7日には381円まで上値を伸ばす場面があった。今期(15年3月期)営業増益見通しや中期的に良好な事業環境を評価する動きのようだ。上値追いで07年2月の高値399円を試す展開だろう。
大和ハウス工業 <1925> と小田急電鉄 <9007> が主要株主の中堅ゼネコンで、マンション建築、宅地開発、鉄道関連工事などを主力としている。公共インフラ補修・更新、マンション・鉄道関連耐震化、都市再開発、20年東京夏季五輪関連、リニア中央新幹線関連など中期的に事業環境は明るい。
今期(15年3月期)の業績(非連結)見通し(5月8日公表)は売上高が前期比17.5%増の700億円、営業利益が同15.0%増の17億円、経常利益が同9.1%減の16億円、純利益が同20.6%減の9億円、そして配当予想は前期と同額の年間7円(期末一括)としている。
受取配当金の一巡などで経常利益と純利益は減益の見通しだが、前期末の手持ち工事高が前々期末比44.3%増の419億16百万円と高水準であり、労務費や資材費の上昇を吸収して営業増益見込みだ。
前期は販売用不動産の販売額が想定を上回ったことも営業利益押し上げ要因となったが、今期は選別受注の徹底や原価低減効果による完成工事(建築事業と土木事業)総利益率の上昇、さらにターゲットを絞った提案型営業の強化、優位性のあるエリアでの営業展開、経費削減などの効果も期待され、今期会社見通しには上振れ余地があるだろう。
株価の動き(4月1日付で単元株式数を500株から100株に変更)を見ると、5月の直近安値270円から切り返しの展開となり、6月6日に330円を付けて3月高値329円を突破した。さらに340円~350円近辺での短期モミ合いを経て7月7日には381円まで上値を伸ばす場面があった。今期営業増益見通しや中期的に良好な事業環境を評価する動きだろう。
7月7日の終値376円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS41円46銭で算出)は9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間7円で算出)は1.9%近辺、前期実績PBR(前期実績BPS585円08銭で算出)は0.6倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調だ。また日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して短期モミ合いから上放れた。目先的な過熱感が解消したようだ。低PER、低PBRも支援材料であり、07年2月の高値399円を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
中堅ゼネコンの大和小田急建設<1834>(東1)の株価は、6月6日に3月高値329円を突破し、さらに340円~350円近辺での短期モミ合いを経て7月7日には381円まで上値を伸ばす場面があった。
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2014-07-08 09:00