ジョルダンは下値切り上げの強基調を継続、再動意のタイミング
経路検索ソフトのジョルダン <3710> (JQS)の株価は、5月27日の年初来高値707円から利益確定売りで一旦反落したが、660円近辺で堅調に推移している。下値切り上げの強基調を継続しており、自律調整が一巡して再動意のタイミングのようだ。今期(14年9月期)利益見通し再増額の可能性も支援材料であり、上値を試す展開だろう。
乗換案内事業(無料版「乗換案内」、有料サービス「乗換案内NEXT」「乗換案内Plus」、総合旅行サービス「乗換案内トラベル」、および広告、グルメ・運行情報サービスなど)を主力として、マルチメディア事業(電子出版・紙媒体出版、ニュース、教育、その他コンテンツ)や、その他事業(受託ソフトウェア開発、その他新サービス)も展開している。有料サービス「乗換案内NEXT」「乗換案内Plus」の14年3月末有料会員数は約52万人に達している。
「移動に関するNO.1情報プロバイダー」を目指し、新サービス開発や機能充実に向けてM&Aやアライアンス戦略も積極活用している。12年9月にグルメぴあネットワークを子会社化(13年4月吸収合併)し、12年11月にはネット旅行販売・情報提供のイーツアーを子会社化した。一方ではマルチメディア事業で不採算事業からの撤退を進めるとともに、新たな採算事業を模索している。
今期(14年9月期)の連結業績見通し(5月14日に利益を増額修正)は売上高が前期比0.9%増の43億50百万円、営業利益が同18.0%増の5億60百万円、経常利益が同23.8%増の5億50百万円、そして純利益が同28.9%増の3億40百万円で、配当予想は前期と同額の年間8円(期末一括)としている。
主力の乗換案内事業では、法人・自治体向け大型案件の受注・納品が順調に推移しているようだ。ネット旅行販売・情報提供のイーツアーの通期連結も寄与する。マルチメディア事業は、EXCBの連結除外で大幅減収となるが、同時に営業費用も減少するため赤字幅が縮小する見込みだ。
第2四半期累計(10月~3月)は前年同期比6.3%減収だったが、販管費削減効果が想定以上となり、持分法投資利益や負ののれん発生益も寄与して同34.4%営業増益、同39.5%経常増益、同6.2倍最終増益だった。そして修正後の通期見通しに対する進捗率は、売上高が49.1%、営業利益が60.2%、経常利益が65.6%、純利益が66.2%と高水準である。このため通期利益は再増額の可能性があるだろう。また中期的には20年東京夏季五輪に向けて収益拡大基調が期待される。
株価の動きを見ると、やや小動きだが下値切り上げの展開が続いている。5月27日に707円まで上伸して13年12月高値700円を突破した後は、利益確定売りで一旦反落したが大きく下押す動きは見られず、概ね660円近辺で堅調に推移して自律調整一巡感を強めている。
7月7日の終値662円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS65円14銭で算出)は10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間8円で算出)は1.2%近辺、前期実績PBR(前期実績連結BPS692円22銭で算出)は1.0倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調を維持している。今期利益見通しに再増額の可能性もあり、自律調整が一巡して再動意のタイミングのようだ。上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
経路検索ソフトのジョルダン<3710>(JQS)の株価は、5月27日の年初来高値707円から利益確定売りで一旦反落したが、660円近辺で堅調に推移している。
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2014-07-08 09:15