ライドオン・エクスプレスは5月安値で底打ちして戻り歩調

  フードデリバリー事業のライドオン・エクスプレス <6082> (東マ)の株価は、5月20日の安値1606円で底打ちして戻り歩調の展開となった。6月19日に3590円まで上伸して1月の上場来高値3835円に接近し、6月27日の2749円まで一旦反落したが7月7日には3195円まで切り返している。利益確定売りが一巡して再動意の構えのようだ。今期(15年3月期)増益見通しを評価して1月の上場来高値を目指す展開だろう。   宅配寿司NO.1の「銀のさら」を中心に「食」を通じた「宅配」サービスを、主に「団塊~シニア」マーケットに向けて「ビッグデータ」を活用して「FC展開」する企業である。   自社ブランドの宅配寿司「銀のさら」、宅配御膳「釜虎」、シニア向け宅配弁当「銀のお弁当」、宅配とんかつ「あげ膳」、宅配カレー「カレーキャリー」のフードデリバリー事業(調理済み食材宅配事業)を全国展開し、提携レストラン宅配代行サービスの「ファインダイン」事業や、その他事業としてアート創作サービス「リトルアーティスト」も展開している。14年4月には「銀のさら」よりも低価格の新ブランド宅配寿司「ろくめいかん(鹿鳴館)」をオープンした。   宅配寿司・釜飯カテゴリーにおいて圧倒的な市場シェアとブランド力を誇っている。直営店とFC店を戦略的に配分し、1拠点で複数ブランド店舗を展開していることも特徴だ。前期(14年3月期)末の宅配拠点数(ファインダイン事業含む)は直営84拠点とFC287拠点の合計371拠点、ブランド別店舗数は主力の「銀のさら」365店舗および「釜虎」186店舗など、直営159店舗とFC414店舗の合計573店舗である。また14年2月には、高齢者向け配食サービス「まごころ弁当」を全国362店舗(14年1月末現在、FC店舗含む)展開するシルバーライフと業務提携した。   中期成長戦略として宅配寿司「銀のさら」を核とした拠点数の増加、1拠点で複数ブランド店舗を運営する複合化戦略の推進と出店加速、ビッグデータ分析を活用した新商品・新サービスの開発、宅配代行のファインダイン事業の展開加速とブランド確立、デリバリーネットワーク戦略(BtoC型デリバリープラットフォームの構築)などを掲げている。   今期(15年3月期)の業績(非連結)見通し(5月15日公表)は売上高が前期比1.8%増の167億73百万円、営業利益が同12.8%増の10億35百万円、経常利益が同13.1%増の10億30百万円、そして純利益が同19.1%増の6億円としている。配当予想については未定としている。   新規出店および同一拠点内での別ブランド出店による複合化推進、テレビCM・計画的DM・WEB限定キャンペーン、介護施設などへの販促活動強化、ファインダイン事業における提携レストランの新規獲得や配達効率改善などを推進する。第2四半期累計(4月~9月)は食材の品質向上推進に伴う原価率上昇、消費増税対策としての広告宣伝費の増加を主因に営業減益の見通しとしているが、通期ではこれらの影響が一巡して増収営業増益の見込みだ。   フードデリバリー市場は高齢人口の増加、女性の社会進出による家庭内調理時間の減少、小規模世帯の増加などを背景として拡大基調であり、店舗の立地・面積・設備などの制約を受けにくい優位性も発揮して、中期的に収益拡大基調だろう。   株価の動き(13年12月公開価格2000円に対して初値3105円、上場来高値14年1月3835円)を見ると、5月20日の安値1606円で底打ちして戻り歩調の展開となった。そして6月19日には3590円まで戻して14年1月の上場来高値3835円に接近し、利益確定売りで6月27日の2749円まで一旦反落したが、7月7日には3195円まで切り返した。利益確定売りが一巡して再動意の構えのようだ。   7月7日の終値3195円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS129円18銭で算出)は24~25倍近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS533円48銭で算出)は6倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から反発してサポートラインを確認した形だ。5月安値で底打ちして戻り歩調であり、1月の上場来高値3835円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
フードデリバリー事業のライドオン・エクスプレス<6082>(東マ)の株価は、5月20日の安値1606円で底打ちして戻り歩調の展開となった。
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2014-07-08 09:15