新和内航海運は5月安値からV字型の反発で底打ち確認

  新和内航海運 <9180> (JQS)(14年10月1日付でNSユナイテッド内航海運に商号変更予定)の株価は、5月19日の年初来安値380円から切り返しの展開となり、7月1日には490円まで上伸する場面があった。安値圏からV字型の反発で底打ちを確認した形だ。今期(15年3月期)業績見通しに上振れ余地があり、指標面の割安感も支援材料に出直り展開だろう。   NSユナイテッド海運 <9110> の子会社である。鉄鋼向けの原料炭・石灰石・鋼材、電力向けの石炭、建設向けのセメントなどを輸送する内航海運事業を主力として、港湾運送事業やLPGタンクローリー等輸送事業なども展開している。NSユナイテッド海運グループの一員として一体感を醸成し、営業力のより一層の強化を図るため、14年10月1日付(予定)で商号を「NSユナイテッド内航海運」に変更する。   今期(15年3月期)の連結業績見通し(4月30日公表)については、売上高が前期比3.6%増の217億92百万円、営業利益が同25.9%減の13億86百万円、経常利益が同26.3%減の13億30百万円、純利益が同30.8%減の8億02百万円で、配当予想は年間10円(期末一括)としている。   震災復興関連のセメント専用船、石炭火力発電向け石炭灰運搬船の稼働が高水準であり、石灰石専用船や鋼材・鉄鋼原料などの輸送も順調に推移する。燃料価格上昇や人件費増加などで減益見通しとしているようだが、会社見通しには保守的な印象が強い。鉄鋼関連、セメント関連、石炭火力発電関連の輸送量は引き続き高水準に推移することが予想され、増収効果、運航効率向上効果、諸経費圧縮効果などでコストアップ要因吸収も可能だろう。上振れ余地がありそうだ。   株価の動きを見ると、5月19日の年初来安値380円から切り返しの展開となり、7月1日には490円まで上伸する場面があった。その後も470円近辺で推移している。4月30日発表の今期減益見通しを嫌気した売りが一巡し、戻り歩調の形だ。   7月8日の終値472円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS74円44銭で算出)は6~7倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.1%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS663円52銭で算出)は0.7倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線が上向きに転じてサポートラインの形だ。また週足チャートで見ると13週移動平均線を突破した。安値圏からV字型の反発で底打ちを確認した形であり、指標面の割安感も支援材料に出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
新和内航海運<9180>(JQS)(14年10月1日付でNSユナイテッド内航海運に商号変更予定)の株価は、5月19日の年初来安値380円から切り返しの展開となり、7月1日には490円まで上伸する場面があった。
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2014-07-09 09:00