ティムコは5月安値で底打ちして出直りの流れ、第2四半期累計の営業黒字化で収益改善基調を確認
フィッシング用品やアウトドア用品のティムコ <7501> (JQS)の株価は、5月30日の年初来安値538円から切り返しの展開となり、6月27日には560円まで戻した。7月4日発表の第2四半期累計(13年12月~14年5月)の営業黒字化で収益改善基調を確認した形であり、5月安値で底打ちして出直る流れに変化はないだろう。低PBRも支援材料だ。
フィッシング用品やアウトドア用品の企画・開発・販売を展開し、アウトドア衣料ブランド「フォックスファイヤー」の商品力強化や、直営店舗「フォックスファイヤーストア」の収益力向上に取り組んでいる。20年東京夏季五輪開催に向けて登山・アウトドア・スポーツ関連の需要盛り上がりが追い風となる。
7月4日に発表した今期(14年11月期)第2四半期累計(13年12月~14年5月)の業績(非連結)は、売上高が前年同期比5.6%増の15億09百万円、営業利益が14百万円の黒字(前年同期は17百万円の赤字)、経常利益が18百万円の黒字(同13百万円の赤字)、そして純利益が5百万円の黒字(同18百万円の赤字)だった。
期初時点の計画(1月17日公表)との比較で見ると、営業利益と純利益は計画をやや下回った。営業利益は一部製品の値下げ販売の影響、純利益は法人税等調整額の影響を受けた。ただし売上高は、4月に消費増税の影響を受けたものの、全体としては営業強化策なども奏功して計画を上回った。増収効果で営業損益が改善し、営業利益は黒字化を達成した。収益改善基調を確認した形だろう。
主要セグメントの動向を見ると、フィッシング事業は各地の記録的な降雪量の影響で店頭販売が苦戦し、売上高が同1.0%減の5億66百万円、一部在庫品の値下げ販売も影響して営業利益(全社費用等調整前)が同7.8%減の87百万円だった。アウトドア事業は、防寒・防水性などの機能を特徴とする衣料やアクセサリーの販売が好調で、売上高が同10.1%増の9億34百万円、営業利益が同2.4倍の44百万円だった。
通期の見通しは前回予想(1月17日公表)を据え置いて、売上高が前期比1.2%増の28億90百万円、営業利益が42百万円の黒字(前期は11百万円の赤字)、経常利益が43百万円の黒字(同2百万円の赤字)、そして純利益が28百万円の黒字(同16百万円の赤字)で、配当予想は前期と同額の年間12円(期末一括)としている。第2四半期累計の営業黒字化で収益改善基調を確認した形であり、通期ベースでも収益改善が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、5月30日の年初来安値538円から切り返しの展開となり、6月27日には560円まで戻した。7月4日発表の第2四半期累計業績に対する反応は限定的のようだが、5月安値で底打ちして出直る流れに変化はないだろう。
7月8日の終値555円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS9円95銭で算出)は56倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は2.2%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS2358円41銭で算出)は0.2倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を突破して上伸し、サポートラインの形となった。週足チャートで見ると13週移動平均線突破の動きを強めている。大勢として540円~600円近辺のボックスレンジ下限から反発してレンジ上限に向かう形であり、収益改善基調や低PBRを支援材料として出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
フィッシング用品やアウトドア用品のティムコ<7501>(JQS)の株価は、5月30日の年初来安値538円から切り返しの展開となり、6月27日には560円まで戻した。
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2014-07-09 09:00