マルマエは収益改善基調を評価して1月高値試す

  精密部品加工のマルマエ <6264> (東マ)の株価は、5月14日の年初来安値510円から切り返しの展開となり、5月21日に790円、そして短期調整を挟んで6月19日に915円まで上値を伸ばした。利益確定売りで一旦6月27日の702円まで調整したが、7月8日には806円まで戻す場面があった。収益改善基調を評価して1月高値920円を試す展開であり、13年9月以来の1000円台が視野に入るだろう。なお7月11日に第3四半期累計(9月~5月)の業績発表を予定している。   半導体やFPD(フラットパネルディスプレー)などの製造装置に使用される真空部品や電極などの精密加工事業を展開し、新規分野として光学装置分野の精密加工も強化している。   今期(14年8月期)の業績(非連結)見通しは、5月16日に売上高と各利益を増額修正(各利益は3回目の増額修正)し、6月5日に特別利益の発生に伴って純利益を増額修正(純利益は4回目の増額修正)した。修正後の見通しは、売上高が前期比29.1%増の15億円、営業利益が同58.7%増の2億円、経常利益が同44.5%増の1億85百万円、純利益が同2.9倍の2億32百万円としている。   半導体分野の受注が好調に推移し、新規分野の光学関連の受注も順調のようだ。増収効果や生産性改善効果に加えて、将来の損失可能性を見積もっていた受注損失引当金の計上額が見込みより減少することも寄与して、大幅増収増益見通しだ。特別利益には構造改革の余剰資源削減の一環として固定資産(電子ビーム溶接機)譲渡益37百万円を計上する。   14年5月度の月次受注残高(速報値)は、FPD分野が58百万円、半導体分野が84百万円、その他分野が43百万円、合計が1億86百万円(前月比25.4%増加、前年同月比84.4%増加)だった。半導体分野の受注・出荷検収が好調を維持し、FPD分野も堅調のようだ。その他分野もリピート受注が寄与した。今後の見通しとして、FPD分野の拡大は来期(15年8月期)となるようだが、半導体分野の受注・売上が引き続き好調に推移するようだ。収益改善基調に変化はないだろう。   株価の動き(14年3月1日付けで株式100分割)を見ると、5月14日の年初来安値510円から切り返しの展開となり、5月21日に790円、そして短期調整を挟んで6月19日に915円まで上値を伸ばした。その後は利益確定売りで一旦6月27日の702円まで調整したが、すぐに切り返して7月8日には806円まで戻す場面があった。再動意の形だろう。   7月8日の終値796円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS132円98銭で算出)は6倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形であり、週足チャートで見ると13週移動平均線が26週移動平均線を上抜けるゴールデンクロスの形だ。収益改善基調を評価して1月高値920円を試す展開であり、13年9月以来の1000円台が視野に入るだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
精密部品加工のマルマエ<6264>(東マ)の株価は、5月14日の年初来安値510円から切り返しの展開となり、5月21日に790円、そして短期調整を挟んで6月19日に915円まで上値を伸ばした。
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2014-07-09 09:00