創通は3Q好決算も通期業績据え置きでまたも材料出尽くし感を強めて急反落

  創通 <3711> (JQS)は、305円安の3265円と5営業日ぶりに急反落している。前日8日大引け後に今8月期第3四半期(3Q)決算を発表、増収増益と続伸し、8月通期業績に対して高利益進捗率を示したが、1月29日につけた年初来高値3780円に接近していただけに材料出尽くし感から利益確定売りが先行している。同社株は、今期の四半期決算発表のたびに、この好決算にもかかわらず業績予想を据え置き、上方修正が続いた前期とは様変わりとして下値を確認する相場推移が続いていた。 ■「ガンダム」シリーズの利益率の高い既存商品が好調に推移   同社の3Q業績は、前年同期比0.1%増収、0.2営業増益、2.8%経常減益、2.6%純益増益と増減マチマチで着地したが、8月通期業績対比の利益進捗率は、83~88%と目安の75%を上回った。メディア事業では、プロデュース作品が、21番組と増えてテレビアニメーション番組の償却額が増加して利益を押し下げたが、ライツ事業では、「ガンダム」シリーズの既存商品の版権収入が堅調に推移したほか、「這いよれ!ニャル子さん」シリーズ、「スーパーロボット大戦OG」シリーズ、「銀河機攻隊 マジェスティックプリンス」なども好調に推移、高利益進捗率につながった。   8月通期業績は、3Qのメディア事業の伸び悩みは先行投資による一時的なこととして期初予想に変更はなく、売り上げ220億円(前期比6.1%増)、経常利益33億6000万円(同2.2%増)、純利益20億円(同4.6%増)と見込み、純利益は、前期の過去最高を連続更新する。なお、同社は、「機動戦士ガンダム35周年記念プロジェクト」の展覧会「機動戦士ガンダム展」を7月12日から8月31日まで大阪で開催する予定で、これが前期業績と同様の業績上ぶれ材料となるか期待を高めそうだ。 ■PER12倍台の割安修正で相場格言の「半値戻しは全値戻し」を試す   株価は、今期第1四半期の好決算とともにつけた年初来高値3780円から全般相場調整とともに調整、第2四半期累計業績が、期初予想を上ぶれて着地したものの、同安値3030円まで売られた。「機動戦士ガンダム展」を先取りし売られ過ぎとしてこの調整幅の半値戻し水準までリバウンドし、もみ合っていた。PERは12倍台と割安であり、下値から相場格言の「半値戻しは全値戻し」を試すことになりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
創通<3711>(JQS)は、305円安の3265円と5営業日ぶりに急反落している。前日8日大引け後に今8月期第3四半期(3Q)決算を発表、増収増益と続伸し・・・。
economic
2014-07-09 11:00