富士通ゼはもみ合いも1Q決算期待と高値期日向かいが相乗し下値に割安株買い
富士通ゼネラル <6755> は、4円高の1999円と続伸して寄り付いたあと、13円安と下ぶれるなど前日終値水準でもみ合いを続けている。1月28日につけた年初来高値1236円に接近しているだけに利益確定売りが交錯しているものだが、1月高値の絶対期日と平年で7月21日(関東甲信地方)となる梅雨明け、さらに7月25日に予定している同社の今3月期第1四半期(1Q)決算の発表が重なることから、下値には業績期待を高めて割安株買いが高まる展開も想定される。例年、夏場に高値を追うサマーストック人気や、ここにきて国内大手証券が、新規に格付けを開始、強気の目標株価を設定したことも追い風となりそうだ。
■国内、中国、北米などで空調機器の新たな販売ルートを開拓
同社の業績は、前3月期に四半期決算発表のたびに第2四半期累計業績も含めて3回も上方修正された。国内で猛暑を背景に空調機器の販売が好調に推移し、海外向け空調機器も、欧州、北米、中国などの売り上げが計画を上回り、為替レートも想定より円安で推移したことなどが要因となったもので、通期純利益は、今年1月の再上方修正値を上ぶれ132億2700万円(前々期比1.7%増)と連続して過去最高を更新した。
今期業績も、国内外とも空調機器の新たな販売ルートを開拓し、中東でも省エネ規制に対応した機種の出荷が、下半期に本格化、為替レートも通期平均で1ドル=105円(前期実績1ドル=100.5円)、1ユーロ=137.5円(同1ユーロ=135円)と想定して続伸、純利益を135億円(前期比2.1%増)と連続の過去最高更新と予想している。今年は、エルニューニョ現象の発生から東北地方などで冷夏が予想されていたが、まだエルニューニョ現象は確認されておらず、平年の梅雨明けと同時期に発表される今期1Q決算でこの連続過去最高が再確認されるか、前期と同様に上ぶれ修正があるかなど注目されることになる。
■PER9倍台の超割安を修正し「3度目の正直」で高値フシ抜け
株価は、今年1月の前期業績の再上方修正で年初来高値1236円をつけ、全般相場調整とともに890円安値まで突っ込んだが、今期業績の続伸予想で1212円まで出直り、さらに今回、大手証券の強気の目標株価設定をテコに1200円台に乗せてきた。いわば今年3回目の1200円台の高値挑戦となっているもので、これに伴って信用取組も、倍率が1倍ソコソコの好需給となっている。PER9倍台の超割安修正で上値フシを突破、チャート・テクニカル的に1990年6月の上場来高値1460円も意識されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
富士通ゼネラル<6755>(東1)は、4円高の1999円と続伸して寄り付いたあと、13円安と下ぶれるなど前日終値水準でもみ合いを続けている。
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2014-07-10 11:00