ケンコーマヨネーズは、7年ぶりの1000円台に乗せて高値更新の展開
業務用マヨネーズ・ドレッシング類大手でサラダ・総菜関連も展開するケンコーマヨネーズ <2915> の株価は、6月18日に1月高値950円を突破し、7月1日に7年ぶりの1000円台に乗せた。7月2日には1040円まで上伸して高値更新の展開だ。足元は上げ一服の形だが、中期成長力や指標面の割安感を評価して、自律調整を挟みながら上値追いの展開だろう。なお8月8日に第1四半期(4月~6月)の業績発表を予定している。
サラダ類、マヨネーズ・ドレッシング類、タマゴ加工品などの調味料・加工食品事業、フレッシュ総菜などの総菜関連事業、その他事業(ショップ事業、海外事業)を展開している。中期経営計画で掲げた「サラダカフェ」「サラダ料理」「世界のソース」「タマゴ製品」など、タマゴ加工品や総菜関連分野への事業領域拡大戦略が順調に進展している。14年3月には静岡富士山工場(静岡県富士市)が竣工した。事業領域拡大を担う新工場だ。
サラダカフェ事業は30店舗構想を掲げて百貨店やショッピングモールへのショップ展開を進めている。さらに業務用メーカーからの脱皮を目指して、個食化に対応した小袋形態のロングライフサラダ「サラダのプロがつくった」シリーズを13年9月に発売するなど、BtoC市場への事業展開も強化している。14年秋冬新商品では、注目の素材「ユーグレナ」を配合したドレッシングも発売する。
今期(15年3月期)連結業績見通し(5月12日公表)については売上高が前期比4.7%増の600億円、営業利益が同19.0%増の28億90百万円、経常利益が同19.5%増の27億円、純利益が同25.6%増の15億90百万円で、配当予想は同2円増配の年間23円(第2四半期末10円、期末13円)としている。
調味料・加工食品事業、総菜関連事業とも好調に推移し、前期の減益要因となった新工場稼働の先行費用や原材料高の影響が一巡して増収増益見込みだ。セグメント別売上高の計画は、調味料・加工食品事業が同4.1%増の495億円、総菜関連事業が同8.3%増の93億円、その他事業が同2.3%増の12億円としている。
メニュー提案力強化や分野を細分化した業態別チームのきめ細やかな対応も奏功して、コンビニエンスストア・食品スーパー・外食向けに、サラダ・総菜類やタマゴ加工品の新規採用が増加基調である。さらに新商品投入、小袋形態のロングライフサラダ「サラダのプロがつくった」シリーズの拡販、食品スーパー向けフレッシュ総菜の販売数量増加なども寄与する。利益面では、原材料高に対応した価格改定効果や生産効率改善効果なども寄与して大幅増益見込みだ。原材料価格が落ち着いて好業績が期待される。
株価の動きを見ると、4月の直近安値853円から切り返しの展開となり、6月18日に951円を付けて1月高値950円を突破した。その後は上げ足を速めて7月1日に7年ぶりの1000円台に乗せ、7月2日には1040円まで上伸した。足元は上げ一服の形だが、高値更新の展開に変化はないだろう。
7月10日の終値1009円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS111円89銭で算出)は9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間23円で算出)は2.3%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1112円55銭で算出)は0.9倍近辺である。上げ足を速めたことで目先的にはやや過熱感もあるが、週足チャートで見ると850円~950円近辺のボックスレンジから上放れて強基調に転換した形だ。中期成長力や指標面の割安感を評価して、自律調整を挟みながら上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
業務用マヨネーズ・ドレッシング類大手でサラダ・総菜関連も展開するケンコーマヨネーズ<2915>(東1)の株価は、6月18日に1月高値950円を突破し、7月1日に7年ぶりの1000円台に乗せた。
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2014-07-11 09:15