今週の為替相場見通し(2014年7月14日-)=為替王
米ドル円相場について、「何も変わらないこと」と「大きく変わりそうなこと」の2つあります。「何も変わらないこと」とは、今年の米ドル円は狭い範囲(100円~105円台)での推移が続いており、先週も少し円高になったとはいえ、相変わらず従来の範囲内での値動きに留まっています。「大きく変わりそうなこと」とは、これから、比較的大きめの調整局面(下落局面)に入るかもしれません。1ドル=101円台前半の水準が非常に強力な下値サポート帯になっていると申し上げてきました。先週の値動きを見ても、米ドル円が下落する動きは、101円台前半の水準で完全に食い止められました。今週もその101円台前半の水準が超強力な下値サポート帯になるとの見方は変わらないのですが、しかし、複数のテクニカル指標において、ひょっとしたら下方に動き出すのではないかと思わせる変化が出始めたり、近づいたりしています。
もちろんこうした複数のテクニカル指標が示す劣勢を跳ね返して反転するケースもあるのですが、現在の状況を素直に解釈するならば、米ドル円相場は今年これまでのレンジ相場が崩れて下方にブレイクするリスクが高まっている状態と見てよいのではないかと考えます。まだそうと断定できる状況ではありませんが、もし下方にブレイクした場合、近いところで98円台などが目安になると考えられます。が、おそらくその程度の軽微な下落では済まず、現在の水準からざっと10円程度の調整(円高)につながる可能性は低くなく、最大で90円割れもあるのではないかとの見方です。
他の通貨でやや大きめの下落が心配されるのは、まず豪ドル円。豪ドル円については複数のテクニカル指標が下向きをすでに示唆しています。先週末は結局95円台をキープしましたが、今週はズバリ93円が下落ターゲットになると考えます。
ユーロ円は先週137円台まで下がってきました。先月も137円台まで下がったことがありましたので、5月に急落して以降の安値圏をキープしているようにも見えますが、現状から一段の下落リスクも抱えた状態と判断します。具体的な下落ターゲットは135円になります。(執筆者:為替王)
米ドル円相場について、“何も変わらないこと”と“大きく変わりそうなこと”の2つあります。
economic
2014-07-14 08:45