欧州は優位性を失いつつある、競争力を持ちはじめた中国高速鉄道に「危機感」=独華字メディア

 ドイツの国営放送「ドイチェ・ヴェレ」中国語版はこのほど、中国が欧米に向けて高速鉄道関連の商品輸出を増やしているとし、専門家の意見として「欧州の鉄道企業は対策を講じ、中国との競争に備えるべき」と伝えた。  記事は、昔の中国のイメージと言えば「技術力の低い製造大国だった」とする一方、現在はハイテク製品の輸出国になろうとしていると論じた。さらに中国が10数年前に高速鉄道を建設しようとした際、中国国内には高速鉄道プロジェクトを完成させるために必要な生産工場すら存在しなかったにもかかわらず、今や高速鉄道を輸出できるほどに成長したと指摘した。  中国は川崎重工のほか、ドイツのシーメンスやフランスのアルストムの技術を導入して同国初の高速鉄道を建設したが、記事は「中国の鉄道メーカーはすでに鉄道の製造技術を掌握し、積極的に海外進出を進めている」と伝えた。  続けて、中国が他国の技術を盗用したと非難されていることを伝える一方で、「導入、消化、吸収、イノベーションを行っただけ」と主張していることを紹介。さらに中国は自国で大規模な高速鉄道網を構築することで生産コストを低下させ、ドイツやフランスのメーカーとの競争に向けて力をつけてきていると論じた。  さらに、シーメンスが民間企業である一方、中国の鉄道メーカーは国有企業であるため、政府の庇護のもと競争力を強めていると指摘。また、欧州安全保障研究所のアジア問題専門家は、中国高速鉄道が国際競争力を持ち始めていることに対し、「欧州は中国との競争において優位性を徐々に失いつつある」と危機感を示した。(編集担当:村山健二)(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)
ドイツの国営放送「ドイチェ・ヴェレ」中国語版はこのほど、中国が欧米に向けて高速鉄道関連の商品輸出を増やしているとし、専門家の意見として「欧州の鉄道企業は対策を講じ、中国との競争に備えるべき」と伝えた。(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)
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2014-07-14 09:00