エンカレッジはベネッセの個人情報漏えい事件で情報セキュリティ関連株人気を高めて続急伸
エンカレッジ・テクノロジ <3682> (東マ)は、124円高の2217円と続伸して始まっている。ベネッセホールディングス <9783> の子会社から大量の個人情報が漏えいして、警視庁が不正競争防止法違反の疑いで捜査を開始、関連株が急落するなど社会問題化しており、原因究明や再発防止に関連して情報セキュリティ株買いが増勢となっている。同社は、システム証跡監査市場のデファクト・スタンダード(事実上の業界標準)として69.5%のトップシェアを握るセキュリティ関連のパッケージソフト「ESS REC」を展開しており、合わせて今3月期純利益が、連続の過去最高更新と予想されていることも見直されている。
■今3月期純利益も連続の2ケタ増益で過去最高を更新
「ESS REC」は、情報システムの管理者が行った操作内容を動画、テキストで克明に記録し、システムトラブルや情報漏えいなどの不正操作や操作ミスが起こった場合に、原因究明やシステム操作の点検・監査を容易に分析・再現させることを可能とするもので、情報化社会では不可欠のセキュリティソフトとなっている。
2004年8月から出荷された同社の主力製品で、営業戦略として大・中規模システムはパッケージソフトとして販売されており、既存顧客は400社に達し、うち上場企業が75%、大手金融機関が30%を占めている。小規模システムは、クラウドサービスで提供されており、このフロー型の業態展開のほか、ストック型として販売先への保守サポートサービス、コンサルティングサービス、顧客サイトに常駐して製品の導入効果を最大化するSIO常駐サービスも合わせて展開している。今回のベネッセの個人情報漏えい事件が、今後の捜査で原因が解明される過程で同社のセキュリティソフトへの需要が高まるとの期待を高めている。
同社は、業績も好調に推移しており、今3月期業績は、売り上げ14億8500万円(前期比26.7%増)、経常利益4億7100万円(同218.8%増)、純利益2億9200万円(同14.6%増)と連続2ケタの増収増益を見込み、純利益は、前期の過去最高を連続更新する。
■公開価格水準でダブルボトムを確認し底上げ途上
株価は、昨年12月に公開価格1730円で新規株式公開(IPO)され3775円で初値をつけ上場来高値4450円まで買い進まれ、公開価格比2.5倍と大化けしたあと、今年3月に公開価格を再確認する1718円、5月に同じく1727円まで調整してダブル底を形成、底上げ途上にある。新興市場株の情報関連株としてPERは24倍台と相対的に割り負けており、一段の戻りを試そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
エンカレッジ・テクノロジ<3682>(東マ)は、124円高の2217円と続伸して始まっている。
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2014-07-14 10:00