セキドは強基調に転換して下値切り上げ、低PBRも支援材料

  ファッション専門店チェーンのセキド <9878> (東2)の株価は、5月の安値111円から反発して下値切り上げの展開を継続している。7月4日には136円まで急伸する場面があった。その後は戻り一服の形だが、大きく下押す動きは見られず概ね130円近辺で推移している。強基調に転換した形であり、低PBRも支援材料だ。出直りの流れに変化はないだろう。   12年10月に家電の店舗販売事業から撤退して、ファッション専門店事業に経営資源を集中した。海外ブランド品やオリジナルブランド品を扱うファッション専門店「GINZA LoveLove(ギンザ・ラブラブ)」「スーパーセレクトショップラブラブ」を直営で展開し、前期(14年2月期)末の店舗数は首都圏中心に24店舗である。ネット通販についてはストリーム <3071> と業務提携している。   中期的な成長戦略として「GINZA LoveLove」のブランディング戦略強化を掲げ、高額のナショナルブランド品、中・低価格帯のプライベートブランド品、アウトレットブランド品、そしてネット通販では富裕層向けに重点を置いた品揃えを強化している。   さらに収益力改善に向けて、新規出店と既存店リニューアル、チラシ一新による販促の強化、ネット通販の強化、滞留期間短縮による商品在庫の鮮度アップ、売れ筋商品の機会ロス低減への取り組み、店舗運営の効率化などの施策を強化している。   6月26日発表の今期(15年2月期)第1四半期(3月~5月)業績(非連結)は売上高が前年同期比12.0%減の24億円、営業利益が69百万円の赤字(前年同期は24百万円の赤字)、経常利益が89百万円の赤字(同29百万円の赤字)、純利益が92百万円の赤字(同25百万円の赤字)だった。消費増税後の反動影響を受けて減収だったが、ほぼ想定水準のようだ。なお売上総利益率は27.2%で前年同期の25.4%に比べて1.8ポイント改善した。   通期の見通しについては前回予想(4月1日公表)を据え置いて、売上高が前期比0.9%減の118億円、営業利益が同2.1倍の1億90百万円、経常利益が同22.9%増の1億20百万円、純利益が同16.2%減の90百万円で、配当予想は前期と同額の年間1円(期末一括)としている。   店舗リニューアルによる集客力の強化、プライベートブランド拡販による売上総利益率の改善、店舗運営の効率化、ネット通販の拡大、小売法人向け商品供給や販売業務委託などで増収営業増益見込みだ。新規出店については積極的に行っていく方針だが、期初時点ではリニューアル以外を未定としている。純利益については特別利益一巡で減益見通しだが、営業損益は改善基調だろう。   株主優待については、毎年2月20日および8月20日現在で1000株以上所有株主に対して実施している。優待内容は、1000株以上所有株主に対して一律「株主ご優待券5%割引券」5枚、3000株以上所有株主に対して「1000株あたり500円のお買い物券+株式数に応じたお買い物券」を贈呈している。さらに2年以上継続保有の株主に対しては「お買い物券」が上乗せされる(詳細は会社ホームページ等で確認のこと)。   株価の動きを見ると、5月21日の年初来安値111円から反発後は下値切り上げの展開を継続している。7月4日には136円まで急伸する場面があった。その後は戻り一服の形だが、大きく下押す動きは見られず概ね130円近辺で推移している。出直りの流れに変化はないようだ。   7月15日の終値128円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS6円35銭で算出)は20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.8%近辺、実績PBR(前期実績のBPS260円59銭で算出)は0.5倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインとなって下値を切り上げ、週足チャートで見ると26週移動平均線を突破している。強基調に転換した形であり、低PBRも支援材料だ。出直りの流れに変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ファッション専門店チェーンのセキド<9878>(東2)の株価は、5月の安値111円から反発して下値切り上げの展開を継続している。
economic
2014-07-16 09:15