アルファはモミ合い上放れて3月高値に接近
店舗販促用POP広告のアルファ <4760> (JQS)の株価は、5月安値149円から切り返し、7月9日には196円まで上伸して3月の年初来高値199円に接近した。第3四半期累計(9月~5月)の好業績に対する反応は限定的のようだが、収益改善を評価する流れに変化はなく3月高値199円を突破すれば一段高の可能性があるだろう。8月期末一括で2%台後半の配当利回りも注目材料だ。
店舗販促用POP広告の企画・制作事業などを展開し、メーカー・小売のタイアップ企画である消費者向け販促キャンペーンの受注や、デジタルサイネージ(デジタル技術を活用した広告媒体)を組み込んだ新販促商品・サービスの企画・提案営業を強化している。
7月11日に発表した今期(14年8月期)第3四半期累計(9月~5月)の業績(非連結)は、売上高が前年同期比5.6%減の51億84百万円、営業利益が同17.3%増の1億92百万円、経常利益が同14.4%増の1億94百万円、純利益が同1.0%減の95百万円だった。
製品別売上動向を見ると、自社企画製品は中小小売業の販促費削減の動きなどで同1.4%減収、別注製品は採算重視の取引推進や消費増税の反動影響などで同13.3%減収、商品はイベント関連の好調で同8.4%増収だった。利益面では、売上総利益率が前年同期の37.6%から39.2%へ1.6ポイント改善したことに加えて、販管費の圧縮も寄与して2桁営業増益だった。
通期の業績(非連結)見通しは前回予想(13年10月10日公表)を据え置いて、売上高が前期比2.7%増の72億円、営業利益が同79.3%増の1億05百万円、経常利益が同53.3%増の1億円、純利益が同70.3%増の50百万円、そして配当予想は前期と同額の年間5円(期末一括)としている。
企画提案営業強化などの効果で、消費者向けキャンペーンやイベント関連景品の受注増加を目指し、売上総利益率改善や販管費圧縮効果も寄与して収益が大幅に改善する見込みだ。
通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が72.0%、営業利益が182.9%、経常利益が194.0%、純利益が190.0%で、利益は通期見通しを超過達成している。クリスマス・年末年始など冬季のイベントに向けた需要で第2四半期(12月~2月)の比率が高い収益構造だが、そうした点を考慮しても通期上振れの可能性があるだろう。
株価の動きを見ると、5月21日の直近安値149円から切り返しの展開となった。7月9日には196円まで上伸して3月の年初来高値199円に接近した。第3四半期累計の好業績に対する反応は限定的で、7月14日に176円まで調整する場面があったが、素早く180円台に戻している。収益改善を評価する流れに変化はないだろう。
7月16日の終値184円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS6円21銭で算出)は30倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は2.7%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS281円18銭で算出)は0.7倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形となり、週足チャートで見るとモミ合い展開から上放れて強基調へ転換の動きを強めている。3月高値199円を突破すれば一段高の可能性があるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
店舗販促用POP広告のアルファ<4760>(JQS)の株価は、5月安値149円から切り返し、7月9日には196円まで上伸して3月の年初来高値199円に接近した。
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2014-07-17 09:30