ソーバルは年初来高値圏で堅調、好業績を評価して13年7月高値目指す

  ソフト開発技術者派遣のソーバル <2186> (JQS)の株価は、5月の直近安値792円から切り返しの展開となり、7月1日には年初来高値となる912円まで上伸した。その後も概ね880円~900円近辺で堅調に推移している。800円近辺でのモミ合いから上放れて強基調に転換した形だ。今期(15年2月期)業績見通しに増額の可能性もあり、好業績を評価して13年7月高値1015円を目指す展開だろう。   ソフト開発技術者分野のエンジニアリング事業(ソフトウェア・ハードウェアのエンジニア派遣および受託開発)、その他事業(RFID製品・システムの開発・販売など)を展開している。   前期(14年2月期)の顧客別構成比はキヤノン <7751> グループが約66%を占め、ソニー <6758> グループが約10%、富士通 <6702> グループが約9%、NTT <9432> グループが約4%と続いている。優良な大口顧客を抱えていることが特徴だ。12年9月にオムロン <6645> 向けが主力のモバイルコンピューティングテクノロジーズ(現MCTEC)を子会社化するなど、M&Aも活用して顧客や分野の多様化を進めている。   6月30日に発表した今期(15年2月期)第1四半期(3月~5月)の連結業績は、売上高が前年同期比11.3%増の17億74百万円、営業利益が同27.6%増の2億01百万円、経常利益が同28.0%増の2億02百万円、純利益が同29.3%増の1億18百万円だった。   セグメント別売上高を見ると、エンジニアリング事業は顧客の研究開発関連プロジェクトに対する派遣需要が高水準で同6.5%増の16億82百万円、その他事業はRFID分野で電波法改正に伴う機器置き換えが進み同6.7倍の92百万円だった。   通期の連結業績見通しは前回予想(4月10日公表)を据え置いて売上高が前期比1.1%増の67億円、営業利益が同4.2%増の5億40百万円、経常利益が同5.9%増の5億47百万円、純利益が同5.9%増の3億20百万円で、配当予想は配当性向35%を目標として同5円増配の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。主力のエンジニアリング事業では、組み込み系開発や業務系システム開発などで主要顧客向けの派遣需要が好調に推移し、新規顧客開拓も寄与して稼働率が高水準に推移する。   通期見通しに対する第1四半期の進捗率は売上高が26.5%、営業利益が37.2%、経常利益が36.9%、純利益が36.9%と高水準である。第2四半期(6月~8月)以降に本社移転関連の一時的費用が発生するが、増収効果で吸収して好業績が期待され、通期増額の可能性もあるだろう。   製造業では技術者不足が深刻化しているため、新製品開発関連などで優秀な技術者に対するニーズが一段と高まっている。派遣単価の上昇も期待され、中期的にも収益拡大基調だろう。   株価の動きを見ると、5月の直近安値792円から切り返しの展開となり、7月1日には年初来高値となる912円まで上伸した。その後も年初来高値圏の880円~900円近辺で堅調に推移している。好業績を評価する動きであり、800円近辺でのモミ合いから上放れて強基調に転換した形だろう。   7月16日の終値887円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS73円57銭で算出)は12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は2.9%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS559円59銭で算出)は1.6倍近辺である。   週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。また日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインとなって動意のタイミングのようだ。今期業績見通しに増額の可能性もあり、好業績見通しを評価して13年7月高値1015円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ソフト開発技術者派遣のソーバルの株価は、5月の直近安値792円から切り返しの展開となり、7月1日には年初来高値となる912円まで上伸した。
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2014-07-17 09:30