エスアールジータカミヤは動意のタイミング
建設用仮設機材のエスアールジータカミヤ <2445> (東2)の株価は、1月高値1763円から反落後は上値が重くなり、6月以降は概ね1400円~1500円近辺でボックス展開だった。しかし7月16日は1526円まで上伸してボックス上放れの動きを強めてきた。26週移動平均線が接近してサポートラインを確認した形であり、中期成長力を評価する流れに変化はなく、煮詰まり感を強めて動意のタイミングだろう。
建築・土木・橋梁用仮設機材や、子会社ホリーの太陽光パネル設置架台などの販売・レンタル事業を展開している。14年4月には海洋土木・港湾分野に豊富な実績を持つ土木・建築用仮設資材のアサヒ工業(大阪市)を子会社化した。戦略商品としては、施工性に優れて作業環境改善・作業効率向上につながる次世代足場「Iq(アイ・キュー)システム」の拡販を推進している。
今期(15年3月期)の連結業績見通し(5月9日公表)については、売上高が前期比11.1%増の360億30百万円、営業利益が同25.8%増の38億40百万円、経常利益が同23.1%増の37億円、そして純利益が同25.9%増の22億27百万円で、配当予想は同7円増配の年間20円(第2四半期末7円、期末13円)としている。
今期から本格寄与する新名神高速道路関連なども加わって、受注残高は高水準であり、クランプ、クサビ式住宅用足場、移動昇降式足場(リフトクライマー)、ソーラー向け太陽光パネル設置架台などの需要が好調に推移する。レンタル資産の稼働率向上・効率的運用、販管費圧縮などの効果も寄与して増収増益見込みだ。今期見通しに関しては、工事現場における人手不足の影響なども考慮しているようだが、期初時点では保守的な会社見通しを公表する傾向も強いだけに上振れ余地があるだろう。
14年5月には中期経営計画(15年3月期~17年3月期)を発表した。基本方針をグループ経営基盤の強化、高収益体制の確立、新たな成長事業の創出として、目標数値には最終年度17年3月期の売上高450億円、営業利益52億円、経常利益50億円、純利益31億円、経常利益率10%以上、自己資本比率35%、ROE2桁台維持などを掲げている。
震災復興、社会インフラ補修・更新、首都圏を中心とした都市再開発、学校や高層マンションの耐震補強、20年東京夏季五輪などを追い風として事業環境は良好であり、中期的に収益拡大基調だろう。
株価の動きを見ると、1月高値1763円から反落後は上値が重くなり、6月以降は概ね1400円~1500円近辺のレンジでボックス展開だった。しかし7月16日は1526円まで上値を伸ばしてボックス上放れの動きを強めてきた。調整が一巡して好業績を再評価する動きだろう。
7月16日の終値1526円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS99円82銭で算出)は15~16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.3%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS426円48銭で算出)は3.6倍近辺である。
日足チャートで見ると25日移動平均線を回復して上伸した。また週足チャートで見ると26週移動平均線が接近して水準を切り上げる動きとなった。サポートラインを確認した形であり、中期成長力を評価する流れに変化はなく、煮詰まり感を強めて動意のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
建設用仮設機材のエスアールジータカミヤ<2445>(東2)の株価は、1月高値1763円から反落後は上値が重くなり、6月以降は概ね1400円~1500円近辺でボックス展開だった。
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2014-07-17 09:30