イーグランドは戻り一服だが反発のタイミング、中古再生住宅の需要は旺盛

  中古住宅再生事業のイーグランド <3294> (JQS)の株価は、5月安値2126円から切り返しの展開となり、6月23日に2949円まで急伸した。その後は戻り一服となって7月17日には2432円まで調整した。新興市場全体の弱地合いが影響したようだが、売られ過ぎ感も強めている。中古再生住宅の需要は旺盛であり、消費増税の影響は一時的のようだ。反発のタイミングだろう。   03年9月の設立で、07年8月現社名に商号変更し、13年12月JASDAQ市場に新規上場した。首都圏を地盤とする中古マンション・戸建住宅の再生事業を主力として、その他不動産事業(不動産賃貸、リフォーム工事請負など)も展開している。   中古住宅再生事業は、不動産競売や任意取引などで仕入れた中古物件を個々の状況に合わせてリフォームして販売する。首都圏(1都3県)での不動産競売において業界一の落札(仕入)実績を持ち、若年ファミリー層など初めて住宅を購入する層をメインターゲットに、ボリュームゾーンである2000万円以下の低価格帯居住用物件の取り扱いを主力としている。家具付き販売や最低10年のアフターサービス保証などで、他社物件との差別化を図っていることも特徴だ。   中期成長に向けて仕入力を強化するとともに、10年3月に札幌支店、11年11月に宇都宮支店を開設して事業エリア拡大戦略を進めている。14年5月には新たな事業拠点として関西支店を開設した。さらに中古住宅再生事業が継続的に見込める地方都市での拠点新設を進め、ストック収益基盤構築に向けて不動産賃貸事業も本格的に強化する方針だ。中期目標数値としては19年3月期をメドに売上高300億円を目指すとしている。   今期(15年3月期)業績(非連結)見通し(5月12日公表)は、売上高が前期比26.8%増の158億85百万円、営業利益が同3.0%増の12億32百万円、経常利益が同6.6%増の10億15百万円、そして純利益が同7.8%増の6億29百万円と増収増益見込みだ。配当予想は前期と同額の年間40円(期末一括)としている。   消費増税の影響は一時的で、低価格の中古再生住宅に対する需要は旺盛である。関西支店の開設、物件仕入および販売件数の増加、売上総利益率の上昇などで増収増益見込みとしている。物件販売件数は同175件増の823件、平均販売価格は前期と同水準の19百万円の計画だ。なお関西支店は前期末時点で販売用不動産43件を取得済みのようだ。   株価の動き(13年12月公開価格3300円に対して初値4200円、高値4655円)を見ると、5月19日の安値2126円から切り返しの展開となり、6月23日には2949円まで急伸する場面があった。その後は戻り一服の動きとなり、やや水準を切り下げて7月17日には2432円まで調整した。新興市場全体の弱地合いが影響したようだが、足元では売られ過ぎ感も強めている。   7月17日の終値2438円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS400円27銭で算出)は6倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.6%近辺、そして前期実績PBR(前期実績のBPS2491円29銭で算出)は1.0倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が拡大して売られ過ぎ感も強めている。反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
中古住宅再生事業のイーグランド<3294>(JQS)の株価は、5月安値2126円から切り返しの展開となり、6月23日に2949円まで急伸した。
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2014-07-18 09:15