キーウェアソリューションズは再動意のタイミング接近

  システム開発のキーウェアソリューションズ <3799> (東2)の株価は5月安値503円から6月19日の860円まで切り返した。その後は戻り一服の形だが、5月安値水準まで下押すことなく700円近辺で推移している。収益改善を評価して出直りの流れに変化はなく、再動意のタイミングだろう。なお7月31日に第1四半期(4月~6月)の業績発表を予定している。   システム受託開発事業(公共システム開発、ネットワークシステム開発)、経営とITの総合コンサルティング事業(システムインテグレーション、ITサービス、サポートサービス)、その他事業(機器販売など)を展開している。主要顧客は筆頭株主であるNEC <6701> グループ向けが約4割を占め、NTT <9432> グループ、JR東日本 <9020> グループ、三菱商事 <8058> グループ、日本ヒューレット・パッカードなどが続いている。   NECと連携して医療分野や流通・サービス業分野へ事業領域を広げ、ERP(統合業務パッケージ)関連やセキュリティ関連も強化している。中期的にはマイナンバー制度(社会保障・税番号制度)導入や、20年東京夏季五輪に向けたインフラ投資などで受注拡大が期待される。   7月1日には、チョコレート製造・販売のショコラティエ・エリカ(東京都港区)に、配線工事が不要な電子錠システム「Interactive CLIQ(クリック)」を導入したと発表している。キーに内蔵したメモリーチップ内の暗号化情報を利用して錠前の施解錠をコントロールするシステムで、13年9月からイスラエルの鍵メーカーであるマルティロック社と提携して「CLIQ」を販売している。   また7月15日には、スマートフォンを活用した健康管理サポートサービス「健康からだコンパスLifeRoute(ライフルート)」に、血糖値管理機能を追加して提供を開始した。   今期(15年3月期)の連結業績見通し(5月14日公表)は、売上高が前期比4.7%増の180億円、営業利益は非開示、経常利益が同36.2%増の5億円、純利益が同70.8%増の4億10百万円で、配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)としている。   前期は不採算プロジェクトの発生が影響したが、受注は官公庁系、運輸系、流通系、医療系、監視制御系を中心に好調に推移した。そして今期は営業強化や人材育成に向けた先行投資費用が増加するが、増収効果と不採算案件一巡で収益が大幅に改善する見込みだ。   株価の動きを見ると、5月20日の年初来安値503円から急反発して6月19日の860円まで切り返した。その後は利益確定売りなどで戻り一服の形だが、5月安値水準まで下押すことなく足元は概ね700円近辺で推移している。収益改善を評価して出直りの流れに変化はないだろう。   7月18日の終値691円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS50円43銭で算出)は13~14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS705円93銭で算出)は1.0倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線が下値を支える形であり、上向きに転じた13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスが接近している。出直りの流れに変化はなく、先高期待を強めて再動意のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システム開発のキーウェアソリューションズ<3799>(東2)の株価は5月安値503円から6月19日の860円まで切り返した。
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2014-07-22 09:30