出直りの動き本格化して3月高値試す、低PBRも支援材料
システムキッチン大手のクリナップ <7955> の株価は、5月安値801円から反発し、850円~900円近辺での短期モミ合いを経て、7月22日には952円まで上値を伸ばした。出直りの動きが本格化して3月高値1045円を試す展開だろう。低PBRなど指標面の割安感も支援材料だ。
厨房部門のシステムキッチンを主力として、浴槽・洗面部門のシステムバスルーム・洗面化粧台なども展開している。中期計画では「ザ・キッチンカンパニー」の確固たる確立を掲げて、商品ラインナップ充実とブランド力強化、主力の「クリンレディ」を軸にした中高級システムキッチンの市場シェア上昇、全国102カ所のショールームへの集客強化と総合競争力強化、会員登録制組織「水まわり工房」加盟店との連携強化、リフォーム需要の取り込み、トータルコストの低減、海外事業の戦略的推進などを重点施策としている。
今期(15年3月期)連結業績見通し(5月8日公表)は、売上高が前期比1.4%減の1270億円、営業利益が同24.5%減の67億円、経常利益が同24.4%減の64億円、純利益が同25.6%減の37億円で、配当予想は記念配当5円を落として年間20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。
消費増税の反動減などを考慮して減収減益見通しとしているが、期初時点では保守的な見通しを公表する傾向も強いだけに、上振れ余地があるだろう。食住イベントやリフォームフェアの開催によるブランド力向上、ショールーム全面リニューアルによる集客力強化、会員登録制組織「水まわり工房」加盟店との連携などの販売強化施策が奏功して、システムキッチンの中級・普及クラスでの市場シェアは上昇基調だ。原価低減効果なども寄与して中期的に収益拡大が期待される。
株価の動きを見ると、5月21日の直近安値801円から反発し、850円~900円近辺での短期モミ合いを経て、7月10日には950円まで水準を切り上げる場面があった。その後一旦反落したが、7月22日には952円まで上値を伸ばした。出直りの動きが本格化してきたようだ。
7月22日の終値941円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円41銭で算出)は11~12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.1%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1301円25銭で算出)は0.7倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなったようだ。強基調を確認した形であり、低PBRなど指標面の割安感も評価して出直りの流れに変化はなく、3月高値1045円を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システムキッチン大手のクリナップ<7955>(東1)の株価は、5月安値801円から反発し、850円~900円近辺での短期モミ合いを経て、7月22日には952円まで上値を伸ばした。
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2014-07-23 11:00