大日精化工業は自動車関連で有望、今年は700円目指す

  大日精化工業 <4116> の13年末株価は485円と、昨年5月の高値492円に急接近した。今年は700円水準を目指す展開が期待されるだろう。   富士重工業やマツダが連日の年初来高値更新と上値を伸ばすなど自動車関連が円安をフォローの風として騰勢を強めており、大日精化も自動車関連の好業績・出遅れ銘柄として見直し余地が広がることから、中長期で注目したい。   昨年11月に同社と三菱商事株は、メキシコ合衆国グアナファト州に樹脂コンパウンドを製造・販売する新会社を設立する事に合意したと発表。出資比率は大日精化65%、三菱商事35%で、2015年1月からの生産開始を目指す。メキシコの自動車生産台数は、現在約300万台(世界8位)に達し、今後更に生産能力が増える見通しで、当初年産10,000トンをメキシコや周辺地域への安定供給することへの期待感が高まる。   2014年3月期業績予想は、売上高1530億円(前年同期比0.7%増)、営業利益92億円(同13.9%増)、経常利益89億円(同3.4%増)、純利益56億円(同2.2%減)を見込む。タイ洪水に伴う受取保険金が減少し純益は減益だが、化成品事業では住宅関連が好調、化学品事業では車両業界向けが好調で、営業2ケタ増益見通し。年間配当は12円を予定している。   株価は、5月22日につけた年初来の高値492円から6月27日安値368円まで調整を挟んで7月19日高値445円と上昇。その後、8月30日安値400円、11月6日安値403円と売り直されて下値確認から上昇。25日移動平均線をサポートラインに騰勢を強めた高値奪回を視野に入れている。週足では13週移動平均線が26週移動平均線を上抜きゴールデンクロスを示現。今期予想PER8倍台・PBR0.73倍と割り負け、配当利回りは2.5%と利回り妙味もソコソコあり出遅れ感がある。同社が手がける「紺青」は、福島原発事故による放射能汚染水から放射性セシウム除去で寄与すると期待されており、折に触れ物色の矛先が向かう可能性がある。12年2月高値515円抜けとなれば、600円のフシまで上値余地があり、中長期で押し目は注目されよう。(N)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
大日精化工業<4116>(東1)の13年末株価は485円と、昨年5月の高値492円に急接近した。今年は700円水準を目指す展開が期待されるだろう。
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2014-01-05 13:30