【為替本日の注目点】中国PMI待ちドル円一進一退、インフレ指標受け豪ドル堅調

 NY市場  ドル円は欧州時間に101円30銭前後まで下落したが、NYではじり高となり101円55銭まで上昇。経済指標もなく、来週のFOMCやGDPなどを待つ姿勢が強まる。   ユーロドルは1.34台半ばで横ばい。安値圏で推移しており、戻りを売りたいとの声も多く、ここからの次の展開が注目される。   株式市場はまちまち。企業決算をにらんでの展開からダウは26ドル下落したが、ナスダックとS&P500はともに続伸。S&P500は最高値を更新。   債券相場はもみ合いからほぼ変わらず。長期金利は2.469%で取引を終える。   金、原油はともに反落。   ドル/円 101.36~ 101.55  ユーロ/ドル 1.3456 ~ 1.3474  ユーロ/円 136.49 ~ 136.75  NYダウ -26.91  → 17,086.63ドル  GOLD -1.60  → 1,304.70ドル  WTI -1.30    → 103.12ドル  米10年国債 +0.003 → 2.469%  本日の注目イベント  日   6月貿易収支   中   中国 7月HSBC製造業PMI(速報値)   独   独7月製造業PMI(速報値)   独   独7月サービス業PMI(速報値)   欧   ユーロ圏7月製造業PMI(速報値)   欧   ユーロ圏7月サービス業PMI(速報値)   英   英6月小売売上高   米   新規失業保険申請件数   米   6月新築住宅販売件数   IMF(国際通貨基金)は23日、米国の今年の経済成長率を1.7%と予想し、1-3月期のマイナス成長を理由に、6月時点での2%予想から引き下げています。その上で、米国のインフレは引き続き抑制されており、今年の景気減速が労働市場の回復を長引かせるとして、FOMCには現在の低金利をより長期にわたって維持できる余地があるとの見方を示しました。(ブルームバーグ)  この見方は先週のイエレン議長の議会証言とも一致しており、今年中に債券購入プログラムを終了しても「相当な期間」政策金利の引き上げは行わないという考えをサポートした格好になっています。米政策金利がいつ引き上げられるかが、今後の相場を予想する上で最大のポイントになるだけに、今回のIMFの報告はFOMCの「ハト派」メンバーにとっては心強い味方かもしれません。そのFOMCは来週29-30日に予定されています。  ドル円は一進一退で、依然として明確な方向性が見えていません。足許の動きでは101円前後ではドル買い意欲が強く、101円70銭から上値ではドル売り意欲が強いように見受けられ、ますます値幅が狭くなっているのが実情です。ただ、ドル円のボラティリティーは今週に入りやや上昇傾向を見せています。一時5.125%(3ヶ月)程度まで低下しましたが、現在は5.4%程度まで上昇しています。そろそろ溜めていたエネルギーが吹き出すタイミングが近いのかもしれません。通常はそれ程動かない夏ですが、これまで十分静けさを保ってきただけに、もしかしたら夏には結構な動きを見せるかもしれません。念のために「サマーラリー」に備える心の準備だけは怠らないようにしたいものです。  豪ドルが堅調に推移しています。昨日発表されたオーストラリアのインフレ率が事前予想を上回ったことで、利下げ観測が後退し豪ドル買いに安心感が出たことが背景です。豪ドルは対米ドルで0.94台半ばまで上昇し、7月1日に記録した0.9505が意識される水準です。高値警戒感はあるものの、「日足」までの短い足では全てレジスタンスを上抜けしています。また、長期のトレンドを示す「月足」では「MACD」がゴールデンクロスを終えていることにも注意が必要です。  もともと現在のような低ボラティリティーが続いている時には、豪ドルなどの高金利通貨が「選好され易い」傾向があります。高値警戒感は必要ですが、レベル感だけで売り急ぐのは危険だと思います。これは豪ドル円にも言えることです。本日は中国のPMIをはじめ、ドイツ、ユーロ圏など「購買担当者景気指数」が多く発表されます。先ずは午前中10時45分に発表される「HSBC製造業PMI」に注目したいと思います。市場予想は先月よりも強めの「51.0」を見込んでいます。本日のレンジは101円10銭~101円90銭程度と予想しています。  都合により25日(金)と、28日(月)のアナリストレポートはお休みとさせていただきます。皆様にはご迷惑をおかけしますが、なにとぞご理解くださいますようお願い申し上げます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は欧州時間に101円30銭前後まで下落したが、NYではじり高となり101円55銭まで上昇。経済指標もなく、来週のFOMCやGDPなどを待つ姿勢が強まる。 
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2014-07-24 09:15