次期インドネシア大統領ってどんな人？＝為替王

　インドネシアの株式市場は好調で、年初来約２０％も上昇中。インドネシア株関連の投信を保有していて、値上がりを喜んでいる読者の方もおられるでしょう。そのインドネシアの大統領が１０年ぶりに交代します。 ■新しいインドネシア大統領は、こんな人 　インドネシア大統領選挙が今月実施されて、当選したのはジャカルタ特別州知事として知名度も人気も高かったジョコ・ウィドド氏（５３歳、愛称はジョコウィ）。現ユドヨノ大統領に代わって、今年１０月に就任します。家業の家具屋さんから政治家に転身。約１０年前に市長に、約２年前に州知事に、そして今年大統領へと大出世。貧困家庭出身ということもあり「庶民派」の政治家として人気です。お顔の雰囲気はアメリカのオバマ大統領になんとなく似ています。 ■インドネシア経済はどう変わる？ 　これまでユドヨノ大統領の１０年間、インドネシア株はリーマンショックの一時期を除いて、右肩上がりに上昇してきました。ただ、急激な経済成長ではつきものの格差拡大に対する不満が国民の間では高まっていました。格差は日本の比ではなく、多くの２０代の若者の月収は約１～５万円である一方、超高級車のランボルギーニが売り切れで納車まで何カ月も待たなければならない状況が数年前からニュースになるほどでした。加えて、昨年から経済成長率がやや鈍化した（といってもまだ年率＋５％以上の成長を維持していますが）タイミングでの大統領選挙でしたので、ジョコ氏には一段と高い経済成長（本人いわく７％超の成長を目指す）と貧困対策が期待されています。（執筆者：為替王）