サイバダインは最高値更新、株式分割の権利取りで直近IPO株人気増勢

  CYBERDYNE(サイバダイン) <7779> (東マ)は、790円高の1万4620円と急反発し、今年7月23日につけた上場来高値1万4460円を更新している。7月28日に権利付最終日が迫った株式分割の権利取りの買い物が増勢となっており、直近IPO(新規株式公開)人気を高めている。大手証券会社の新規の強気な株価格付け・目標株価、さらに今夏に「ロボット革命実現会議」を立ち上げ、ロボット産業を成長産業として育成する安倍内閣の政策支援も、フォローの材料視されている。 ■流動性の向上でガンホーの株式分割に絡む急騰相場再現思惑も   株式分割は、投資単位当たりの金額を引き下げることにより、同社株式の流動化の向上と投資家層の拡大を図ることを目的にしており、7月31日を基準日に1株を5株に分割する。新興市場株の人気株で株式分割が大きな人気材料になった先例には、ガンホー・オンライン・エンターテインメント <3765> (JQS)がある。同社株は、2013年3月31日、同6月30日、同12月31日を各基準日に矢継早に3回も株式分割をしており、とく1回目の1対10の株式分割では、権利落ち後の理論価格から約3.9倍、権利落ち後安値から約4.7倍の各大化けを演じており、サイバダインもこの再現となるか注目されている。   同社株は、今年3月26日のIPO前から前評判が高く、公開価格3700円に対して8510円で初値をつけ、上場初日にこの初値に対してストップ高して上場2日目はストップ安と荒い値動きとなったが、その後も好材料が続き上場来高値をつける展開となった。   5月の大型連休中には、同社主力製品のロボットスーツ「HAL」が、世界的な新製品やサービス、技術開発として顕彰する「エジソン賞」を受賞し、6月にはソフトバンク <9984> が、ロボット事業への進出を発表し、さらに安倍内閣が「ロボット革命実現会議」の立ち上げを発表し、ここにきて7月23日に大手証券が新規に投資判断を「1」、目標株価を1万6000円としてカバーを開始し、株価もそのたびごとに上値を追った。   もちろん同社は、筑波大学発の介護用ロボットのベンチャービジネスとしてなお発展途上中で、今3月期業績は、売り上げ9億200万円(前期比97.7%増)、経常利益3億300万円の赤字(前期は6億8200万円の赤字)、純利益3億7700万円の赤字(同6億8800万円の赤字)となお水面下の推移が予想されている。しかし「ロボットスーツHAL欧州モデル」が、昨年6月に世界で初めてロボット治療機器として欧州医療機器指令(MDD)の適合性評価を受け、同社自身が、メディカル・ロボットのISO(国際標準化機構)の世界規格策定に参画するなどの高い技術力は、今後の業績高成長を促すものとして期待を高めている。大手証券では、「HAL」による運動障害治療が、日・独・米などで加速度的に広がるとして、今期下期の黒字化を観測している。 ■株式分割発表をキッカケに最安値から最高値まで2.9倍の大化け   株価は、3月26日のIPOから2カ月で上場来安値4950円まで調整し、同最安値から株式分割発表をキッカケに同じ日柄の2カ月で1万2500円高値まで2.5倍化し、9970円までスピードしたあとに上場来高値を更新してきた。最安値からきょうの最高値まで2.9倍化している。株式分割権利落ち後の買い易い株価水準から、直近IPO株人気を高めて再急騰は想定範囲内となるもので、権利付き最終日まできょう25日を含めてあと2日間、権利取りに再考余地がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
CYBERDYNE(サイバダイン)<7779>(東マ)は、790円高の1万4620円と急反発し、今年7月23日につけた上場来高値1万4460円を更新している。
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2014-07-25 10:15