【高見沢健のマーケット&銘柄ウォッチ】要注意の対ドルでのユーロ安
7月に入り、ポルトガルの上場最大手銀行・バンコ・エスピリト・サントの信用不安が台頭、欧米の株価が急落した。
ギリシャを発端とする南欧諸国の銀行が抱える構造的な問題は根本的に解決した訳ではなく、通貨ユーロの傘のもと、国家の実力以上の信用力を得ることで、国債利回りが低下し、結果として安価な資金調達コストを手に入れてきた、と言える。
今回の信用不安を受けて、ECB(欧州中央銀行)は流動性供給などの追加緩和策や銀行規制の強化を直ちに打ち出すことはなかった。
8月7日に予定されるECB理事会で何らかの対応策が出されるのかどうか、ユーロ相場の軟調な動きが懸念される。ユーロドルは5月8日の1ユーロ=1.3993ドルを高値に、6月5日の1.3503ドルを安値に踏みとどまっていたが、足元、1.35ドルを割れてきた。ドル円への影響も見極める必要がありそうだ。(経済・証券ジャーナリスト高見沢健)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
7月に入り、ポルトガルの上場最大手銀行・バンコ・エスピリト・サントの信用不安が台頭、欧米の株価が急落した。
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2014-07-25 12:45