アドアーズはカジノ関連を材料視して動意の可能性
アミューズメント事業や不動産事業のアドアーズ <4712> (JQS)の株価は、5月安値123円から6月2日の158円、6月17日の156円まで切り返したが、その後は戻り一服となって135円~145円近辺で推移している。ただしカジノ関連が材料視されて7月28日には155円まで上値を伸ばす場面があった。動意の可能性があるだろう。
13年2月に、親会社Jトラスト <8508> グループで戸建て住宅分譲や商業建築など展開するキーノート、アミューズメント施設向け景品製作・販売など展開するブレイクを子会社化し、Jトラストグループ内で建築・不動産事業とアミューズメント事業の中核を担う位置付けとなった。アミューズメント事業ではメダルゲームジャンルを注力分野として収益力を強化し、不動産事業では新設のアセット部門も拡大する方針だ。
今期(15年3月期)の連結業績見通し(5月13日公表)は、売上高が前期比4.3%増の240億円、営業利益が同31.7%減の9億円、経常利益が同35.8%減の7億50百万円、純利益が同47.0%減の5億円で、配当予想は前期と同額の年間2円(期末一括)としている。
アミューズメント事業、および不動産事業の一戸建て分譲部門での消費増税の影響に加えて、前期の利益を大幅に押し上げた不動産事業の不動産アセット部門の収益平準化を見込んでいるようだ。アミューズメント施設の既存店売上高(前年比、速報値)を見ると、14年6月度は90.4%で、第1四半期(4月~6月)は92.1%となった。消費増税も影響してやや低調のようだ。ただし、アミューズメント事業での不採算店閉鎖などによる収益改善効果や、商業建築部門の収益力強化の効果も期待されるだろう。
株価の動きを見ると、5月20日の年初来安値123円から6月2日の158円、6月17日の156円まで切り返したが、その後は戻り一服の形となって概ね135円~145円近辺のレンジで推移している。ただし7月26日の「政府が20年までに全国3ヶ所前後でカジノの開設を認める検討に入った」との報道を受けてカジノ関連が材料視され、7月28日には155円まで上値を伸ばす場面があった。
7月28日の終値148円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS3円59銭で算出)は41倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2円で算出)は1.4%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS78円77銭)は1.9倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を回復した。また週足チャートで見ると、戻りを押さえていた13週移動平均線を突破し、26週移動平均線も突破の動きを強めている。強基調へ転換の形であり、カジノ関連を材料視して動意の可能性があるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
アミューズメント事業や不動産事業のアドアーズ<4712>(JQS)の株価は、5月安値123円から6月2日の158円、6月17日の156円まで切り返したが、その後は戻り一服となって135円~145円近辺で推移している。
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2014-07-29 09:15