リオンは煮詰まり感強めて三角保ち合い上放れのタイミング

  補聴器首位のリオン <6823> の株価は、4月安値1331円から5月の1611円まで切り返したが、その後はやや上値が重くなり6月中旬以降は概ね1500円近辺で推移している。ただし下値を切り上げて三角保ち合い煮詰まり感を強めている。15年3月期増収増益見通しを評価して上放れのタイミングだろう。なお7月30日に第1四半期(4月~6月)の業績発表を予定している。   医療機器事業(補聴器や医用検査機器など)および環境機器事業(音響・振動計測器や微粒子計測器など)を展開し、高機能・高付加価値製品の開発・販売を強化している。補聴器では最上位クラス「リオネットマジェス」、中価格帯「リオネットプレシア」、エントリーモデル「リオネットプレシアV」、低価格のポケット型デジタル補聴器など商品ラインナップの充実を推進している。   14年6月には「透析液中バイアブルパーティクルカウンタ」について、日機装 <6376> との販売契約締結の合意を発表した。11年12月に開発した「水中の生物粒子計数器」を元にして、透析現場での実用化に成功した。今後正式契約の締結によって当社が製造、日機装が販売を担当し、14年10月1日から販売を開始する。   今期(15年3月期)の連結業績見通し(4月30日公表)は売上高が前期比1.6%増の188億円、営業利益が同4.9%増の23億円、経常利益が同2.6%増の23億円、純利益が同6.4%増の14億円で、配当予想は前期と同額の年間25円(第2四半期末12円、期末13円)としている。   医療機器事業では、医用検査機器が医療機関の設備需要一巡の影響を受けるが、補聴器は最上位クラス「リオネットマジェス」や中価格帯「リオネットプレシア」を中心に堅調な推移を見込んでいる。環境機器事業も国内外の高水準の設備投資需要を背景として、自動車業界向け性能検査・試験用振動計や、薬液メーカー向け液中微粒子計などが堅調に推移する。   セグメント別計画を見ると、医療機器事業は売上高が同微増の113億円、営業利益が同3.5%増の15億円、環境機器事業は売上高が同3.9%増の75億円、営業利益が同8.0%増の8億円としている。期初時点では保守的な見通しを公表する傾向も強いだけに、通期業績見通しに上振れ余地があるだろう。   株価の動きを見ると、4月安値1331円から5月の1611円まで切り返したが、その後はやや上値が重くなり、6月中旬以降は1450円~1550円近辺のレンジで推移している。ただし下押す動きは見られず、モミ合い煮詰まり感を強めている。   7月28日の終値1496円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS115円52銭で算出)は13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1205円37銭で算出)は1.2倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを抑える形となって三角保ち合いのようだ。ただし52週移動平均線がサポートラインとなって煮詰まり感を強めている。好業績見通しを評価して上放れのタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
補聴器首位のリオン<6823>(東1)の株価は、4月安値1331円から5月の1611円まで切り返したが、その後はやや上値が重くなり6月中旬以降は概ね1500円近辺で推移している。
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2014-07-29 09:30