電算システムは13年10月高値を突破、好業績を評価して上値追い
情報サービス事業および収納代行サービス事業を展開する電算システム <3630> の株価は、7月7日に1575円を付けて13年10月の高値1540円を突破した。さらに7月23日には、第2四半期累計(1月~6月)業績の増額修正を好感して1696円まで上値を伸ばした。利益確定売りで7月29日に1523円まで反落したが自律調整の範囲であり、好業績を評価して上値追いの展開だろう。なお7月30日に第2四半期累計の業績発表を予定している。
情報サービス事業(システムソリューション、情報処理サービス、システムインテグレーション・商品販売)と、収納代行サービス事業(コンビニ収納代行、郵便振替決済代行、ネットショッピング決済、電子マネー決済)を収益柱として、クラウドサービスや電子マネーへの対応を強化している。13年10月にはNTTドコモ <9437> と業務提携して、米Googleの企業向けクラウドビジネスに関する戦略的パートナーとして連携を強化した。
14年5月には、オートオークション業務システムの大型案件受注を発表している。受注金額は非公表だが、受注先はトヨタユーゼックで開発期間は14年3月から16年1月としている。14年6月には、企業向けに特化したクラウド型ファイルマネージメントサービス「BizFileforce(ビズファイルフォース)」の提供・販売開始を発表した。企業向けファイルマネージメントサービスで実績を持つファイルフォース社と当社のサービス開発力を融合したクラウド型ファイルマネージメントサービスとしている。
7月23日には、キャノンマーケティングジャパン <8060> グループのガーデンネットワークの株式を取得して子会社化すると発表した。ガーデンネットワークは全国約2000箇所のガソリンスタンド向けに売掛・請求などの勘定系システム、顧客管理や実績分析などの情報系システムを提供している。当社と商圏が競合していないため、当社グループ化することでエネルギー業界の多様化に対応してシナジー効果が期待できるとしている。なお株式取得は9月1日予定である。
今期(14年12月期)の連結業績見通し(1月30日公表)は、売上高が前期比9.9%増の270億円、営業利益が同10.2%増の11億20百万円、経常利益が同9.6%増の11億20百万円、純利益が同12.4%増の6億67百万円としている。配当予想は年間22円(第2四半期末11円、期末11円)で、13年7月1日付の株式2分割を考慮すると実質的に前期比2円増配となる。
情報サービス事業ではオートオークション業向けシステム、製造業向け情報管理システム、金融機関向けシステム開発といった大型案件や、ウインドウズXPサポート終了に伴う商品やソフトウェアの販売増加も寄与する。収納代行サービス事業では新規取引先の獲得、収納窓口サービス導入店舗数の増加、既存取引先の収納件数増加が牽引する。
7月23日に第2四半期累計(1月~6月)業績見通しの増額修正を発表した。売上高は1億07百万円増額して前年同期比8.5%増の131億52百万円、営業利益は1億62百万円増額して同20.9%増の6億37百万円、経常利益は1億70百万円増額して同25.0%増の6億50百万円、純利益は92百万円増額して同26.4%増の3億73百万円とした。ウインドウズXPサポート終了に伴う駆け込み需要などで、情報サービス事業が想定以上となったようだ。不透明感が強いとして通期見通しを据え置いていたが、通期見通しにも上振れ余地があるだろう。
株価の動きを見ると、2月~3月の安値圏1000円近辺から切り返して強基調の展開だ。7月7日には1575円を付けて13年10月高値1540円を突破した。さらに7月23日には、第2四半期累計業績の増額修正を好感して1696円まで上値を伸ばしている。利益確定売りで7月29日に1523円まで反落したが自律調整の範囲だろう。
7月29日の終値1532円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS69円12銭で算出)は22~23倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.4%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS723円51銭で算出)は2.1倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調だ。好業績を評価して上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
情報サービス事業および収納代行サービス事業を展開する電算システム<3630>(東1)の株価は、7月7日に1575円を付けて13年10月の高値1540円を突破した。
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2014-07-30 09:30