信越化学工業はシェールガス革命を取り込み収益力さらにアップ

  信越化学工業 <4063> の上げが本調子になってきた。きっかけになったのは、7月24日に発表された今2015年3月期の第1四半期決算。営業利益は486億円と、前年同期比6%増益を確保。事業の順調な進展ぶりが確認された。また、非開示だった今2015年3月期の見通しについて営業利益1830億円と、前期比5%増益の見通しが明らかになったことも好感された。   決算発表を受けアナリストが改めてレーティングの引き上げ、目標価格の引き上げに進むなど、好業績を改めて評価する機運が強まっている。また、従来未定としていた今期の配当について上期50円配当、下期50円の年100円配当を公表したことも、買い安心感につながっている。   スマートフォンなどの市場拡大を追い風に、足元で半導体シリコン部門が好調に推移しているほか、シリコーン部門、電子・機能材料部門なども利益を伸ばしている。第1四半期では米国子会社のシンテック(世界最大の塩ビ樹脂メーカー)が原料設備のトラブルなどの影響で苦戦した。しかし、足元ではトラブルも解消し、能力いっぱいでの生産・販売体制に復している。通期では、最大の稼ぎ頭として全社業績の下支え役になると見られている。   今年の4月には、ルイジアナ州で主要原料の1つであるエチレンの工場建設許可申請を行った模様だ。米国で進む「シェール革命」により、原料・エネルギーコストが低下するメリットを最大限に取り込むことを狙ったもの。実現すれば、規模と生産効率の両面で他社を圧倒するシンテックの競争力が、一段と強まることになる。アナリスト筋の間では今期の見通しについて、増額修正を想定する声が強くなっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
信越化学工業の上げが本調子になってきた。きっかけになったのは、7月24日に発表された今2015年3月期の第1四半期決算。
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2014-07-30 13:00