サンセイランディックは複雑な権利不動産の価値向上に強さ、増額修正、株価に上値余地
サンセイランディック <3277> (東2)は、前日まで3日続伸のあと今日は20円安の705円と反落している。年初来高値は6月23日の762円。
同社は、一つの不動産に複数の権利者がいることにより自由な活用が制限されていたり、資産価値が低くなってしまっている不動産を所有者から買取り、権利関係を調整することにより、不動産の価値を高めた上で、販売する事業を行っている。
7月28日に今12月期第2四半期業績予想の修正を発表済み。第2四半期売上高は従来予想の40億8800万円から39億5800万円(前年同期比10.7%増)に減額したものの、営業損益は同2億8800万円黒字から5億4700万円の黒字(同1億0300万円の赤字)、経常損益は同1億9200万円の黒字から4億6700万円の黒字(同1億4500万円の赤字)、最終損益は同1億1200万円の黒字から2億7800万円の黒字(同1億0200万円の赤字)に増額した。同社グループの主力事業である不動産販売事業において、売上高は減少したものの、全体的に販売物件の利益率が計画を上回って増加したほか、経費の圧縮などが奏功し利益面では大幅な増額となった。
通期業績の見通しについては、売上高120億8800万円(前期比31.6%増)、営業利益は10億5900万円(同15.2%増)、経常利益8億5400万円(同5.5%増)、純利益5億1700万円(同13.6%増)、年間配当6円(同3円増)を据え置いているが、今後の業績の進捗を引き続き注視し、修正が必要と判断した場合には、速やかに開示する見通しで、8月8日に予定される第2四半期決算の正式発表に期待は持てる。
株価は、5月13日につけた年初来の安値515円から6月23日につけた年初来の高値762円と上昇。6月27日安値665円、7月18日安値683円と売り直されて6月中間期配当落ちに伴う処分売りを吸収し、下値確認から上昇。2015年からの相続増税まで半年を切り、相続税と無縁だった人も、相続税対策を考える時期を迎えており、同社は底地ビジネスのノウハウを基に、問題になりやすい借地権や底地、老朽化した低収益建物、共有不動産などの課題をいかに解消するのか、優良な資産への組み替えなど、幅広い相談に対応しており、ビジネスチャンスが広がる。今期予想PER9倍台と割安感があり、600円を軸としたもみ合いも煮詰まりつつある。昨年4月高値888円抜けから一段高へ向かうか注目されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
サンセイランディックは、前日まで3日続伸のあと今日は20円安の705円と反落している。年初来高値は6月23日の762円。
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2014-07-30 14:00