サムスンがTizenスマホの発売を延期した理由は=中国メディア

韓国のサムスン電子が7月29日、OS「Tizen(タイゼン)」を搭載したスマートフォンの発売を延期すると発表したことについて、中国メディアの21世紀網は「発売延期はインテル側の準備が整っていないためではないか」と論じた。
記事は、サムスンがグーグルのOS「Android(アンドロイド)」に依存する現状から脱却するためにTizen搭載のスマートフォン開発を進めていたとする一方、「スマートフォン市場はAndroidと米アップル社のiOSによって“統治”されている状況」だと指摘、後発のTizenがアプリ開発者やスマートフォンメーカーを取り込むことは難しいのではないかと論じた。
続けて、Tizenは米国の半導体メーカーであるIntelとの共同開発であることを紹介。「現在、IntelはTizen開発に積極的に関与していないように見える」とする一方、サムスンがTizen搭載のスマートフォン発売を延期すると発表したことIntelの動向は「大いに関係がある」との見方を示した。
記事は、Tizenプロジェクトが誕生した経緯として、サムスンが参画していた、Linuxベースのモバイル向けソフトウエア基盤を推進する団体LiMo(リモ)と、同様の目的のプロジェクトであるintelの「Moblin(モブリン)とNokiaの「Maemo(マエモ)」が統合したMeeGo(ミーゴ)が合流して生まれたものと紹介。
こうした経緯から、Tizenプロジェクトにおいてはスマートフォン向けCPUで出遅れが目立つインテルが主導権を握っていると主張した。
サムスンはもともと今期中にTizen搭載のスマートフォン「Samsung Z」を発売する予定だったが、「アプリケーションそのものやアプリ開発者を多く集めるための時間が必要」であるとして発売を延期したと報じられた。
だが記事は、Tizen搭載のスマートフォンの発売が延期になった理由は「サムスン側ではなく、インテル側の準備が整っていないためではないか」とし、「Tizen搭載のスマートフォンを発売するにあたり、サムスンにとってはインテル以外のCPUでも問題ないが、それではインテルにとってはTizenプロジェクトの意味がなくなってしまうため」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Mingman Srilakorn/123RF.COM)
韓国のサムスン電子が7月29日、OS「Tizen(タイゼン)」を搭載したスマートフォンの発売を延期すると発表したことについて、中国メディアの21世紀網は「発売延期はインテル側の準備が整っていないためではないか」と論じた。(イメージ写真提供:(C)Mingman Srilakorn/123RF.COM)
korea,economic,technology,industry
2014-07-31 10:30