メディアフラッグはモミ合い煮詰まり感、上放れのタイミング
店舗覆面調査のメディアフラッグ <6067> (東マ)の株価は、5月の直近安値547円から切り返したが、やや上値が重く6月中旬以降は概ね570円~600円近辺の小幅レンジで推移している。ただし5月安値水準まで下押す動きは見られず、モミ合い煮詰まり感を強めている。中期成長力を評価して上放れのタイミングだろう。
店舗・店頭に特化して、流通・飲食チェーンや消費財・食品メーカーなどのフィールドマーケティングを支援する企業だ。
リアルショップサポート(店舗巡回)で消費財・食品メーカーなどの店頭販売を支援する営業支援事業、リアルショップリサーチ(覆面調査)で流通・飲食チェーンなどの店舗活性化を支援する流通支援事業、店舗・店頭状況をデータベース化する独自ソフトウェアのASP事業、コンビニエンスストアなどを運営するストア事業、子会社化した十勝の和菓子製造販売事業などを展開している。覆面調査などに携わるメディアクルーの登録数は14年6月時点で全国19万人を突破した。
4年以内に売上高100億円という目標達成に向けて、M&Aも活用しながら小売・飲食店舗の受託運営事業、流通・小売企業に特化した再生事業、ASEANを中心とした海外事業の拡大戦略も積極推進している。
13年8月に関西で推奨販売事業を展開するキャビックを子会社化し、13年9月にはスポーツ関連フィールドマーケティング強化に向けて子会社K9を設立した。13年10月には和菓子製造販売の十勝とその子会社たちばなを子会社化(14年6月に十勝がたちばなを吸収合併)、13年11月には事業再生コンサルティングの子会社O&Hを設立した。
さらに14年6月には、推奨販売事業の取引先であるジェイフロンティアの第三者割当増資を引き受けた(出資比率1.9%)。14年7月には、小型デジタルサイネージ市場のシェアNO.1企業であるシアーズを株式交換で完全子会社化した。
海外は、インドネシアで財閥系大手流通チェーンから覆面調査導入のコンサルティングなどを受託し、中国ではメディアフラッグ上海が営業活動を強化している。
今期(14年12月期)の連結業績見通し(2月14日公表)は売上高が前期比74.7%増の60億円、営業利益が同9.3%増の2億70百万円、経常利益が同1.6%増の2億50百万円、純利益が同11.9%増の1億50百万円としている。配当予想は未定としているが、好調な業績を勘案すれば前期の年間5円に対して増配の可能性があるだろう。
営業支援事業と流通支援事業の好調が牽引して増収増益見込みだ。稼働店舗数は同19%増の30万店舗の計画としている。消費増税後の消費マインド喚起に向けた流通・飲食チェーンや消費財・食品メーカーの積極的なマーケティング活動も期待され、主要株主である博報堂DYホールディングス <2433> など大手広告代理店経由の新規受注増加も寄与する。子会社化したキャビックや十勝の収益化も期待される。
なお7月28日に発表した14年6月覆面調査・店舗巡回実績は、リアルショップリサーチ(覆面調査)が前年同月比41.9%減の6421件、リアルショップサポート(ラウンド、推奨販売等)が同28.2%増の1万9466件で、合計では同1.3%減の2万5887件だった。覆面調査の上位は飲食関連、カー用品関連、金融機関だった。また商業施設の調査が増加傾向で、7月はさらに増加する予定としている。リアルショップサポートでは健康食品のラウンドが5月に続いて3000店舗を超えたようだ。
株価の動きを見ると、5月19日の直近安値547円から切り返したが、やや上値が重く、6月中旬以降は概ね570円~600円近辺の小幅レンジで推移している。ただし5月安値水準まで下押す動きは見られず、モミ合い煮詰まり感を強めている。
7月31日の終値588円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円47銭で算出)は16~17倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS206円97銭で算出)は2.8倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線がサポートラインとなり、26週移動平均線突破の動きを強めている。モミ合い煮詰まり感を強めており、中期成長力を評価して上放れのタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
店舗覆面調査のメディアフラッグ<6067>(東マ)の株価は、5月の直近安値547円から切り返したが、やや上値が重く6月中旬以降は概ね570円~600円近辺の小幅レンジで推移している。
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2014-08-01 09:15