華麗な転身と破産の申請・・・シェアを争った2強、如何にこの差をつけたか=中国メディア

 香港メディアの文匯報は1日、上海国際問題研究院信息所の陳鴻〓所長を執筆者とする記事を掲載し、カメラや写真をめぐる事業環境が大きく変化するなか、米国の写真用品メーカーのコダックが事業縮小を余儀なくされたことを紹介する一方、日本の富士フイルムは事業内容を変化させながら企業として成長を続けていることを伝え、「富士フイルムは如何にして華麗な転身を遂げたのか」と論じた。(〓は文へんに「武」)  記事は、写真フィルムを使用する従来のカメラが主流だった時代において、写真フィルム市場では米国のコダック社と日本の富士フイルムの2強がシェアを争っていたと紹介。しかし、2000年に写真フィルムの需要がピークを迎えると、その後は需要が減少し続け、2011年にはほとんど需要が存在しない状況になったと伝えた。  続けて、「こうした市場構造の劇的な変化は想像し難いもの」とする一方、富士フイルムは劇的な変化に見事に対応し、成長性に乏しい事業の縮小や撤退のほか、海外企業の買収、新事業の立ち上げといった事業再編を行いながら精密化学メーカーへと「華麗に転身を果たした」と指摘した。  記事は、富士フイルムはデジタルカメラの登場によって写真フィルムの需要が減少すると、「これまでの事業で培った技術を応用し、事業戦略の重点を医療分野など精密化学へと移した」と紹介。さらに新事業を着実に成長させることで写真フィルムの需要減少による穴を完全に埋めることに成功したと論じた。  続けて、富士フイルムホールディングスの古森重隆CEOの発言を引用し、「将来の危機を正確に予測し、正確な対策を取ること」がもっとも重要と紹介、「言うは易く行うは難しではあるが、日本だけでなくすべての国の企業にとって普遍的に参考となる言葉」と論じた。  一方、写真フィルム市場でかつて富士フイルムとシェアを争っていたコダック社について、「かつては14万5000人もの社員を抱えていたコダック社は、デジタルカメラの登場による市場環境の変化に対応できず、2012年1月に破産申請を行った」と伝えた。(編集担当:村山健二)
香港メディアの文匯報は1日、上海国際問題研究院信息所の陳鴻〓所長を執筆者とする記事を掲載し、カメラや写真をめぐる事業環境が大きく変化するなか、米国の写真用品メーカーのコダックが事業縮小を余儀なくされたことを紹介する一方、日本の富士フイルムは事業内容を変化させながら企業として成長を続けていることを伝え、「富士フイルムは如何にして華麗な転身を遂げたのか」と論じた。(〓は文へんに「武」)
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2014-08-02 14:45